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2019 年度 実績報告書

個別文化の標準化問題に関する文化人類学と会計学の学際的共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H06191
配分区分補助金
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

出口 正之  国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 教授 (90272799)

研究分担者 尾上 選哉  大原大学院大学, 会計研究科, 教授 (00341199)
竹沢 尚一郎  国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (10183063)
藤井 秀樹  京都大学, 経済学研究科, 教授 (80173392)
宇田川 妙子  国立民族学博物館, 超域フィールド科学研究部, 教授 (90211771)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2022-03-31
キーワードトランスフォーマティブ研究 / 領域設定総合化法 / ビジネスセントリズム / 非営利組織 / 休眠預金 / 公益法人 / 非営利会計 / 協同組合
研究実績の概要

【理念的フィールドにおける研究活動】3回実施する計画にあった連続研究会を4月、12月、2月に実施した。本研究会を通じて実務者連携の情報交流ネットワークを作り上げようとしていたが、この点については十分に実現していない。
また、日本の非営利組織(財団・社団)が他国とどのように異なるかについて、当初予定のヨーロッパ財団センター会議(5月、パリ)については、予定通り実施した。また、中国財団センター訪問調査については、次年度へ変更するとともに、台湾の財団への訪問調査(12月)へと切り替えて実施した。
【空間的フィールドにおける研究活動】融合調査としてフランスの農業組織や非営利組織に3月3日より宇田川を除く全メンバーが訪れる予定であったが、新型コロナウイルスのフランスでの急激な蔓延のために、急遽、竹沢だけが出張を行った。また、期間中に訪問予定のl'IAE de Paris - Sorbonne Universityとの間でZOOMによる研究会を実施した(3月10日)。これは本科研プロジェクトで最初に行ったZOOMでの会合となり、コロナ下で大幅に研究計画の変更を強いられる中で、新しい研究会のスタイルの実験ができた。会計学者と人類学者が同じフィールドを訪問するという融合調査の目的は達せられなかったものの、直前までフランス側と入念な研究情報交換が行えたので、調査延期に伴う影響は最小限にとどめることができた。融合調査については、年度を跨いで延期したものの、コロナの影響で結局調査は断念した。
【研究成果発表】についてはAJJ,ISTR<非営利法人研究学会の三つの学会での発表という計画は計画通りに実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルスによって会計学者と人類学者の融合調査は断念することになったが、調査の準備段階で十分な交流が行われた。調査はあくまで手段であり、その点で概ね研究目的は達成しつつある。また、早い段階からオンラインを積極的に活用することができたので、日々コロナ下における新しい研究方法は何かについて検討が進んでいる。
また、非営利組織を企業を研究してきた概念だけで理解することの限界が見えてきており、そのことを「ビジネスセントリズム」という新概念で説明が可能となってきた。また、本チームの研究方法を「トランスフォーマティブ研究」として捉え、そのための「領域設定総合化法」が少しづつであるが、表現可能となってきている。

今後の研究の推進方策

本研究の中心的な手法と考えていた融合調査は、研究メンバーの場所と時間を共有する「3密」を前提とした調査であるので、コロナ時代を見据えて研究目的に沿う形でのデジタル重視のオンラインによる新しい研究方法に挑戦していく。
具体的には、オンライン研究会、オンラインシンポジウム、オンラインヒアリングの活用。ホームページやYouTubeなどの一層の充実などを図る。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 3件、 査読あり 4件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 英国チャリティにおけるチャリティ法人制度の検討2020

    • 著者名/発表者名
      尾上選哉
    • 雑誌名

      『研究年報』(大原大学院大学)

      巻: 13 ページ: 69-82

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 新公益法人制度および新公益法人税制における一般法人の区分問題2020

    • 著者名/発表者名
      尾上選哉
    • 雑誌名

      『商経論集』(神奈川大学)

      巻: 第55巻第3・4合併号 ページ: 59-72

  • [雑誌論文] 地方創生における地域資源の戦略的活用とその成功要因―広島安芸高田神楽の ケーススタディ―2020

    • 著者名/発表者名
      今枝千樹・藤井秀樹
    • 雑誌名

      非営利法人研究学会誌

      巻: 22 ページ: 47-56

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地方創生と文化芸術活動を繋ぐ中間支援組織―広島神楽・東濃地 歌舞伎のケーススタディ―2020

    • 著者名/発表者名
      今枝千樹・藤井秀樹
    • 雑誌名

      地域活性化研究

      巻: 19 ページ: 69-78

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] アグリビジネスから食の民主主義へ――岐路にある日本とフランスの食と農2019

    • 著者名/発表者名
      竹沢尚一郎
    • 雑誌名

      国立民族学博物館研究報告

      巻: 44 (1) ページ: 129-178

    • 査読あり
  • [雑誌論文] From Agribusiness to Food Democracy: Comparative Study on Agricultural Policy and Organic Farming in France and in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      Takezawa Shoichiro
    • 雑誌名

      FFJ DISCUSSION PAPER (the Fondation France-Japon de l’EHESS)

      巻: 19-03 ページ: 1-38

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Applying for a government grant as ritual process?: Anthropological perspective on Japan's "sleeping account funds2019

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Deguchi
    • 学会等名
      AJJ(Anthropology of Japan in Japan) Spring Workshop
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Shifting Sands of dormant accounts policy for public interest activities in Japan: global trend and Japanese culture2019

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Deguchi
    • 学会等名
      The 11th International Society for Third Sector Research, Asia Pacific Regional Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 税制優遇のルビンの壺:価値的多様性と手段的多様性の奨励2019

    • 著者名/発表者名
      出口正之
    • 学会等名
      非営利法人研究学会
    • 招待講演
  • [学会発表] アウトサイダーから見た論理矛盾2019

    • 著者名/発表者名
      出口正之
    • 学会等名
      会計制度・政策研究会臨時研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 会計からみる公益法人制度改革の課題と可能性2019

    • 著者名/発表者名
      尾上選哉
    • 学会等名
      非営利法人研究学会
    • 招待講演
  • [図書] 「『地中海料理』というイメージ:国民料理を補助線として」、西澤治彦編 『「国民料理」の形成』88-108頁2019

    • 著者名/発表者名
      宇田川妙子
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      ドメス出版
    • ISBN
      9784810708479

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公開日: 2021-12-27  

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