研究課題/領域番号 |
20K20280
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補助金の研究課題番号 |
17H06191 (2017-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2017-2019) |
研究分野 |
経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
出口 正之 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (90272799)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 人類学 / 会計学 / トランスフォーマティブ研究 / ビジネスセントリズム / 非営利会計 / 領域設定総合化法 / IFR4NPO / 標準化 |
研究成果の概要 |
論文34本、学会等の発表25(内7は国際学会)また書籍として、『会計学と人類学のトランスフォーマティブ研究』(出口正之・藤井秀樹編)は出版できた。他方で、新しい分野であり、発表できる学会がほとんどなく、査読論文の数は極端に少なく、国際学会での発表はあるものの英文ジャーナル掲載論文はゼロにとどまっている。今後この成果を査読論文、英文ジャーナル、書籍出版に結び付けたい。 研究内容として重要な点は「ビジネスセントリズム」という重要概念を創出できたことである。とりわけ、企業偏重の日本社会にあっては、企業の文化や規範を普遍的なものとして押し付ける傾向に、一定の学術的な光を与えることができた。
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自由記述の分野 |
人類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
会計学と人類学のトランスフォーマティブ研究に挑戦した。会計学者は会計を「言語」と表現している。非営利会計の統一をクリティカルな観点から眺めれば、各地で異なる言語が併存しているときに、統一言語を作る言語政策が推し進められている状況と捉えることができる。さらに、その議論の方法を見れば、「利益計算のための損益主義会計を中心に発展してきた企業会計」を、多くの人が使用しているからという理由で、「利益」の概念のない非営利会計に導入しようとするマジョリティの論理が指摘できた。非営利の世界を営利の世界で考える「ビジネスセントリズム」という概念を創出することで、非営利の会計をめぐる議論を整理することに成功した。
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