研究課題/領域番号 |
20K20283
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
日比 孝之 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (80181113)
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研究分担者 |
高木 達也 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (80144517)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 代数計算 / 数値計算 / 医薬品候補化合物 / 分子記述子 / 最尤推定 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、コロナ禍の影響から、国内の研究集会、海外渡航などはキャンセルとなり、その結果、国際共同研究の実施計画は白紙となった。国内共同研究は、大阪大学大学院薬学研究科の有澤光弘教授の研究グループ、神戸大学理学研究科の青木敏教授の研究グループと、色素の合成に関する実験と分析を、Box--Behnken計画を使い、遂行した。その結果、統計学の理論データと実験系の現象が、かなり一致していることが判明し、目下、共著論文の執筆を準備している。研究代表者は、従来から、Box--Behnken計画を、薬学に応用することに挑戦し続けているが、ことごとく、失敗の連続である。Box--Behnken計画は、可換代数、凸多面体、統計数学が奏でる三重奏とも呼べるテクニックである。そのような多角的な側面を持つBox--Behnken計画が、今回の青色化合物の開発に関しては、うまく機能する兆候が現れ、今後の研究の活路を見出すことができた。今後は、COVID-19 の流行に関連し、薬学と経済の観点から、Box--Behnken計画に沿う数理モデルの創成に挑戦する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者は、従来から、Box--Behnken計画を、薬学に応用することに挑戦し続けているが、ことごとく、失敗の連続である。しかしながら、今回の青色化合物の開発に関しては、Box--Behnken計画がうまく機能する兆候が現れ、今後の研究の活路を見出すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
純粋数学の観点から、本挑戦的研究(開拓)を総括する。すなわち、研究代表者は、令和3年の秋学期の6週間、リンツ(オーストリア)の Research Institute for Symbolic Computation に滞在し、Buchberger 教授らとアルゴリズムに関する情報交換をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は、コロナ禍の影響から、海外渡航はキャンセルとなり、その結果、国際共同研究は遂行できなかった。コロナ禍の収束後、海外渡航の期間を大幅に延長し、外国旅費を使用する。
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