研究実績の概要 |
本研究課題においてはp53誘導性タンパク質Mieapによって制御される非古典的マイトファジー(MALM及びMIV)の誘導メカニズムに関する詳細な解析とその生理的意義に関する研究を進めている。そのために【1】MALM誘導時のミトコンドリア内リソソームの存在を証明、【2】MALM誘導の分子メカニズムの解明、【3】MIV誘導の分子メカニズムの解明、【4】MALMとMIVの使い分けのメカニズムの解明、の4つを遂行している。今年度は、【1】~【4】に関して、様々な蛍光タンパク質あるいは蛍光プローブを用いたライブセルイメージング解析を主体的に実験を進めた。 【1】【2】:p53及びMieapを正常型として保持している大腸がん細胞株と肺がん細胞株を用いて、放射線照射を行うことでMALMを誘導し、リソソームをLysotraker-red, Lysotracker-green, RFP-LAMP1, GFP-LAMP1で標識し、一方でミトコンドリアをMitotracker-red, Mitotracker-green, GFP-NIX, GFP-BNIP3, Apple-TOMで標識することで、リソソームとミトコンドリアの挙動に関して、生細胞可視化を試みた。 【3】【4】:同様に大腸がん細胞株と肺がん細胞株へGFP融合タンパク質として発現させた正常型Mieap及び様々なMieap変異体を用いてMIVの生細胞可視化実験を行った。
いずれの実験においてもMALMあるいはMIVの発生及び進展過程の生細胞可視化に成功した。
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