研究課題/領域番号 |
20K20308
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補助金の研究課題番号 |
17H06281 (2017-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2017-2019) |
研究分野 |
社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 浩二 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80452340)
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研究分担者 |
S Youssefian 京都大学, 医学研究科, 教授 (00210576)
高橋 勉 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20270845)
奥田 裕子 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (30709663)
小泉 昭夫 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (50124574)
尾野 恭一 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (70185635)
小林 果 三重大学, 医学系研究科, 講師 (70542091)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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キーワード | 疼痛 / 温度 / 気圧 / 気象変化 / ナトリウムチャネル |
研究成果の概要 |
Nav1.9の変異体の発現は低温条件で上昇し、活動電位も増強された。 cn11a p.R222S変異マウスは寒冷による一過性の機械刺激性アロディニアを示し、牛車腎気丸の投与によって疼痛が抑制された。気圧変化による行動変化も観察され、変異型マウスでの行動が抑制される傾向が示された。 79家系の小児四肢疼痛発作症の患者を収集し、SCN11A p.R222Hスクリーニングが有効であると考えられた。新たに同定された変異(F814C, F1146S)と電気生理学的評価により、活動電位の増加が示された。また、SCN9A遺伝子の変異も見つかった。気圧や気温と疼痛発作の関係の検証のためにデータセットを構築した。
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自由記述の分野 |
遺伝・環境相互作用
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年ナトリウムチャネルと疼痛の関係が証明されている。ナトリウムチャネルの中でも、Nav1.7、Nav1.8、Nav1.9は主として末梢神経に発現し、これらチャネルへの特異的阻害薬は活発に開発がなされてきたが、特異的阻害剤はこれまで困難であった。本研究課題では、イオンチャネルの膜輸送の関与を見出した。このような視点で、痛みのメカニズムの解明が行われたことはない。また、寒冷曝露、気圧変化によりNav1.9の痛みが誘発されることから、疼痛患者の愁訴にあるように気圧のわずかな変化でも膜表面の発現が変わる可能性が示唆した。今後の創薬や病態解明に関わる新たな展開を拓く意義がある。
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