研究課題/領域番号 |
20K20323
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補助金の研究課題番号 |
18H05302 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蓑輪 顕量 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (30261134)
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研究分担者 |
林 隆嗣 こども教育宝仙大学, こども教育学部, 教授 (00322975)
今水 寛 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (30395123)
越川 房子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80234748)
佐久間 秀範 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90225839)
熊野 宏昭 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90280875)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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キーワード | 念処 / 止観 / マインドフルネス / 幻覚マインドワンダリング / 幻覚 / マイナス反応 / デフォルトモードネットワーク / 状態遷移 |
研究成果の概要 |
念処と呼ばれる身心の観察は「注意を振りむけ」「しっかりと把握する」二つの働きを特徴とする。この観察を繰り返して行うと戯論(自動思考)の働きが抑制される。しかし直線的にこの効果が現れるのではなく、過去の体験を思い出す、幻覚が生じるなどの副反応が現れる。その対処には、それらは心が創出したものだと観念すること、強い心で拒絶することも、その対処の上で必要であり、それは心理実験からも確認された。脳科学からは脳内のデフォルトモードからの移行期にそれらの症状が現れるのではないかとの予測が立てられた。
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自由記述の分野 |
仏教学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来必ずしも明らかでなかった念処(satipatthana)という観察方法の内実を明らかにすることができ、また止観との関係が整理できた。また時代の推移と共に、観察方法の内実に変化が生じたことを推定できた。 心理学や脳科学の領域とも協力することで、文献に伝えられた体験知の世界を実証的に研究することが可能になった。 私たちは日常的に悩み苦しみ、時にはノイローゼなどの精神的疾患に陥るが、この観察方法は、それを防ぎまた改善する手立てになり得るが、従来明らかにされていなかった負の側面とその対処法を提示することができた。
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