研究課題/領域番号 |
20K20324
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 国立音楽大学 |
研究代表者 |
久保田 慶一 国立音楽大学, 音楽学部, 特別研究員 (70170032)
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研究分担者 |
大島 路子 (大島路子) 桐朋学園大学, 音楽学部, 非常勤講師 (70764116)
大類 朋美 洗足学園音楽大学, 音楽学部, 講師 (80587999)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ティーチングアーティスト / 音楽家の職業 / 音楽家の社会貢献 / 音楽鑑賞 |
研究実績の概要 |
当初予定していた研究期間の最終年度にあたる2020年度(2020年4月から2021年3月まで)では、国際的なコロナ・ウイルス感染拡大や国内に2度にわたって発令された緊急事態宣言によって、研究計画段階で予定していた国際シンポジウムは、2020年5月30日、オンラインで実施した。国際シンポジウムのメイン・タイトルは「音楽と社会:社会における音楽家の役割、音楽家にできること、できないこと」であった。 基調講演では、テーチング・アーティストの第一人者で『ティーチング・アーティスト:音楽の世界に導く職業』の著者として知られるエリック・ブース氏が、「音楽と社会:社会における音楽家の役割、音楽家にできること、できないこと」について、60分の英語による講演を行った(オンラインでは事前に録画した映像に日本語訳の字幕をつけた)。基調講演のあと、研究代表者の久保田慶一の司会で、3人のパネリストによるラウンドテーブルを実施した。パネリストは、柿塚 拓真(日本センチュリー交響楽団コミュニティプログラム担当マネジャー/豊中市立文化芸術センター事業プロデューサー)、寺内 大輔(作曲家,即興演奏家、広島大学大学院准教授)、大類 朋美(ピアニスト、洗足学園音楽大学、国立音楽大学講師)の3名であった。 9月27日と10月4日には、オンラインで、ニューイングランド音楽院の教授、デーヴィド・ワレス氏によるワークショップをオンラインで実施した。9月27日には日本人の若い音楽家3名にティーチング・アーティストとしての経験を語ってもらい、ワレス氏のコメントをもらった。その後はワレス氏のプレゼンテーションがあり、10月4日にはティーチング・アーティストとしてのワレス氏自身の活動やその背景にある理念などについて語ってもらった。ただしこのワレス氏のワークショップは前年度に実施する予定のものであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最大の理由は、国際的なコロナ・ウイルス感染拡大と国内に発令された非常事態宣言によって、海外の研究者の招聘ができなくなったこと、また国内の大学等でのワークショップの実施が、大学の施設借り出しの制限によって、不可能のなったことである。しかしオンラインを積極的に活用することで、前年度3月に実施予定のワレス氏のワークショップを9月と10月に実施し、遅れを取り戻すことができた。また国際シンポジウムは今年度の実施予定で、オンラインという新たな形式で実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に海外研究者を招聘する予算が執行できなかったことから、研究期間を延長して、最終年度に向けて有効に活用する予定である。ひとつは、ワレス氏の著書の日本語訳を研究分担者の大島路子氏が行い、今後活用できるテキストとして、シンポジウムやワークショップの参加者に配布する予定である。また4年間の研究の総括として報告書を作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際的なコロナ・ウイルス感染拡大により、アメリカ合衆国からの研究者の招聘ができなくなり、また国内での非常事態宣言の発令によりワークショップが実施できなかったために、交通費および宿泊費の支出がなかったため。
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