| 研究課題/領域番号 |
20K20329
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| 研究機関 | 京都大学 |
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研究代表者 |
松四 雄騎 京都大学, 防災研究所, 准教授 (90596438)
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| 研究分担者 |
笹 公和 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20312796)
松崎 浩之 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (60313194)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 宇宙線生成核種 / 加速器質量分析 / 活断層 / 削剥速度 / 山地流域 / テクトニクス |
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| 研究実績の概要 |
宇宙線生成核種を用いた断層の活動度評価を適用する場として，西南日本や中部地方，東北地方，北海道を対象にいくつかの活動度の異なる内陸活断層の周辺域や，活動的な断層が無く安定的・連続的な地形進化が生じている場を選定し，地形と地質の状況を地理情報システムと現地調査によって確認した．これらの地域において，斜面の起伏量や河川の縦断形に差異が認められる複数の山地流域を対象に，渓流堆砂を採集し，石英中に蓄積した宇宙線生成核種の分析を行って，地形の削剥度を算出した．また，断層等の地質的不連続面の走向におおむね直交する方向の断面が観察できるいくつかの露頭において，不連続面の両側で複数深度の岩盤試料を採取し，上下方向の変位履歴の復元手法について検証した．分析にあたっては，試料処理手順の高効率化，および分析の精度・確度・感度の向上可能性を検討し，既存方法の改良を試みた．
また，断層運動に伴う侵食基準面の変化と周辺地形の削剥速度の変遷を，河川や流域の発達過程の定量的モデリングにより復元する手法の開発を行った．宇宙線生成核種により削剥速度と地形量の対応がキャリブレートされていれば，地形の分析に基づいて任意の場所で，断層活動度を推し量ることができるようになる．地理情報システムを用いて，流域内の河道および斜面での遷急点の遡上や，斜面崩壊頻度の変化などを組み込んだシミュレーションが可能となるようプログラムを構築した．こうした断層の運動に由来する地形の発達モデルのほか，地中での宇宙線生成核種の蓄積についても，地表が削剥あるいは埋積される場合，地質的不連続面が変位をもたらす場合などについて，核種濃度の時空間変化が計算できるよう，モデリングを行った．
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