研究課題/領域番号 |
20K20341
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補助金の研究課題番号 |
18H05322 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 (2019-2023) 東北大学 (2018) |
研究代表者 |
西浦 廉政 北海道大学, 電子科学研究所, 客員研究員 (00131277)
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研究分担者 |
藪 浩 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (40396255)
渡辺 毅 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 特任准教授 (40726676)
國府 寛司 京都大学, 理学研究科, 教授 (50202057)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大域分岐解析 / ナノ微粒子 / 反応拡散方程式 / 相分離 / 自己組織化 / Cahn-Hilliard 方程式 / 空間局在解 |
研究成果の概要 |
ナノ微粒子中における多様な構造形成をCoupled Cahn-Hilliard方程式系を用いて調べた.対応する無限次元自由エネルギー風景の形状探索における階層的サドル解ネットワークの重要性を不安定解数値探索法により明らかにした.同時に反直感的な角を持つ多面体構造形成の原因は圧力や初期濃度などの初期実験設定に深く関係し,これらは方程式系の時定数により制御できることが判明した.この時定数制御は静的な「万能細胞」を補完する新たなダイナミックな思想である.2次元衝突問題や不均一媒質でのパターンダイナミクスの理解においても複合特異点などの非平衡組織中心網の視点から重要な問題に解決をもたらした.
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自由記述の分野 |
応用数学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
無限次元自由エネルギーの探索方法の新たな視座を提供した.自由エネルギーには膨大な極小解が存在し,それらはサドル型分水嶺により分たれている.その網羅的探索は困難であるが,高い不安定性を持つサドル解の成すネットワークとその下流探索により,興味ある解のクラスを網羅的に列挙できることが可能となった.また未知関数が複数である場合にはその時定数比の変化が分たれたbasin探索に極めて有効であることが示された.実際,時定数変化は実験設定と密接に関係しており,材料は同じでも実験状況に応じて様々な生成物が得られることと関連している.この方法は普遍的に適用可能であり,実験家にとっての羅針盤としての役割を果たす.
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