研究課題/領域番号 |
20K20344
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補助金の研究課題番号 |
18H05325 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
村松 憲仁 東北大学, 電子光理学研究センター, 准教授 (40397766)
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研究分担者 |
鈴木 伸介 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 光源基盤部門, 特別嘱託研究職員 (00416380)
伊達 伸 大阪大学, 核物理研究センター, 特任教授 (10372145)
清水 肇 東北大学, 電子光理学研究センター, 名誉教授 (20178982)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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キーワード | 光子ビーム / コンプトン散乱 / 軟X線 / アンジュレータ |
研究成果の概要 |
電子蓄積リング“ニュースバル”のBL07Aにおいて、アンジュレータから放射された大強度軟X線をMo/Si多層膜ミラーで反転反射し、再入射後のコンプトン散乱で高エネルギー光子ビームを生成・測定する新光源技術の開拓研究を行った。反射率66%でコンプトン散乱点に集光する凹面多層膜ミラーシステムと放射・反射軟X線を測定するワイヤースキャナー型X線検出器を開発し、アンジュレータ光の反射を制御・観測することに成功した。光子ビームのエネルギー分布やプロファイルを測定するガンマ線検出器系も開発し、必要性能を実証した。軟X線コンプトン散乱による光子ビーム生成で要求される要素技術の基本開発を達成できた。
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自由記述の分野 |
原子核(ハドロン)物理実験
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のレーザーコンプトン散乱に対し、本研究で研究開発する軟X線コンプトン散乱はGeV偏極光子ビームの効率的かつ飛躍的な高エネルギー化を実現する。これにより高質量領域まで拡張した次世代ハドロン光生成実験が可能となり、ハドロン構造等の解明に資する。軟X線生成とコンプトン散乱の双方を放射光施設のビームライン一本で完結させられ、比較的安価に必要設備を建設できる。主に核物理研究で利用されるコンプトン散乱の手法に加速器研究や放射光利用研究で進歩した軟X線制御技術を取り入れ、異分野融合型の世界的にユニークな新光源技術が得られる。低エネルギー化する放射光施設において応用が可能であり、成果の汎用性が高い。
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