研究課題/領域番号 |
20K20384
|
補助金の研究課題番号 |
18H05376 (2018-2019)
|
研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
|
配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
吉村 昭彦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90182815)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
キーワード | 免疫学 / 免疫記憶 / 腫瘍免疫 / サイトカイン / 代謝 |
研究成果の概要 |
T細胞の疲弊化は腫瘍免疫の効果を減弱させるだけではなく、チェックポイント阻害療法抵抗性の原因となる。しかしT細胞疲弊化の分子機構の解明は始まったばかりである。本研究では核内受容体NR4aファミリーがCD8+T細胞の疲弊化に中心的な役割を果たすことを見出した。さらにNR4aを欠損させることで強い抗腫瘍効果が得られることを見出した。一方で疲弊化したT細胞を若いメモリーにリプログラムする方法としてCAR-Tなどの活性化したT細胞をNotchリガンドを発現するOP9細胞と共培養することにより幹細胞メモリーT(Tscm)様細胞(iTscm) に転換できることを示した。現在このメカニズムを解明しつつある。
|
自由記述の分野 |
免疫学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんにおける免疫チェックポイント阻害療法はノーベル賞を受賞したこともあって大きな注目を集めている。しかし療法抵抗性の患者も多く、より強力な免疫療法の開発が望まれている。腫瘍免疫の効果を減弱させる大きな要因のひとつはがんを攻撃するT細胞疲弊化である。我々のグループは疲弊化を起こす原因遺伝子としてNR4aを発見し、さらに疲弊化したT細胞をより若いメモリー幹細胞にリプログラム方法を開発した。このメカニズムを解明できればがんの免疫療法の可能性を大きく広げることになる。
|