研究課題/領域番号 |
20K20388
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補助金の研究課題番号 |
18H05382 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
吉川 武男 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (30249958)
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研究分担者 |
江崎 加代子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (20744874)
大西 哲生 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (80373281)
豊島 学 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (90582750)
島本 知英 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (90755117)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 脂質生化学 / スフィンゴ脂質 / リン脂質 |
研究成果の概要 |
本研究で我々は統合失調症患者の死後脳の白質(脳梁)におけるS1P含量低下およびS1P受容体の遺伝子発現上昇を明らかにした。さらに、S1P受容体外因性リガンドが薬理学的精神疾患モデルマウスの精神疾患様行動異常を改善することも明らかにした。これらのことからS1P受容体をターゲットとした化合物が統合失調症の治療薬候補となる可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
分子精神科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究から、シグナル分子として重要なS1Pが統合失調症患者の脳で低下している可能性が初めて明らかになった。S1Pは様々な生理活性を持つことが知られており、これまでにS1Pシグナルに対する多くの化合物が合成されている。そのうちいくつかは多発性硬化症などの治療薬として使われ、未承認の化合物の多くも臨床治験の段階に入っている。統合失調症に対する治療薬は、神経伝達物質の受容体に作用する化合物以外にはほとんどないのが現状だが、今回の結果から、S1Pシグナルに作用する化合物が統合失調症の新たな治療薬として有望であることが示唆された。
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