研究課題/領域番号 |
19H05473
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤岡 正人 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70398626)
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研究分担者 |
小川 郁 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00169179)
新井 康通 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20255467)
細谷 誠 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30645445)
野口 勝 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (50626760)
佐々木 貴史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70306843)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | 加齢性難聴 / GWAS / omics解析 / コモンマーモセット / ヒトiPS細胞 |
研究実績の概要 |
超高齢化社会を迎えて久しい本邦にとって、高齢者の気分障害や認知症のリスク因子でもある加齢性難聴(老人性難聴)の予防は喫緊の課題である。本研究では、(1)健康長寿者の聴力を規定する一塩基多型(SNP)の探索同定.(85-89歳の健康長寿者から聴力を含む様々な生体量の評価とGenome-Wide Association Study(GWAS)などの網羅的遺伝子解析から原因遺伝子を絞り込む)と、(2)小型霊長類コモンマーモセットでの内耳における遺伝子発現解析によって、高齢者の聴力を規定し得る候補遺伝子を絞り込み、(3)ヒトiPS技術でこれらの遺伝子の内耳細胞における役割やSNPが与える影響の機能評価を行うことで、内耳細胞の加齢性変化に影響を与える体質・遺伝子の同定と分子メカニズムの解明を目指す。 研究初年度は、聴力検査を施行しデータ解析が可能であった400名超の健康長寿者の全ゲノム解析GWASをimputation法を併用して行い、7ー10の聴力関連SNP候補を見出した。続いてそのSNPが関与し得る近傍遺伝子の内耳における遺伝子発現を、小型霊長類コモンマーモセットの聴覚系で検討し、発現のあるものを絞った。 以上の検討から見出した候補遺伝子のうち、蝸牛内で最も発現の強かった遺伝子について、遺伝子改変マウスを作成して表現形を見る予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予備データを元に、全ゲノム解析を解析可能な全母集団で施行し、結果を得られている。
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今後の研究の推進方策 |
来年度以降は、国内外の他施設でのreplication studyにより、他の母集団でのゲノム解析結果の再現性を検討するとともに、遺伝子改変動物とiPS細胞を用いた研究によって、変異に関する生物学的意義を検討する。
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