研究課題
IF7-10BSH薬剤は、従来の10BSHの1/25の低用量でBNCT抗腫瘍効果を示すことが明らかになり、これまでに我々が実施してきたヌードマウスの抗腫瘍効果(Yoneyama et al. BMC cancer, 21(1):105,2021)よりもより強力な抗腫瘍効果が認められた。そこで、IF7-10BSH薬剤の実用化を加速するために、上記に記載した実験検討を鋭意進めていく予定であったが、R3年度末にIF7ペプチドの特許ライセンスを有する研究協力者である福田道子先生が所属するSanford Burnham Prebys Medical Discovery InstituteとのIF7ペプチド使用に関するライセンス契約の交渉が難航し、本IF7ペプチドを用いたホウ素製剤(IF7-10BSH)の実用化に向けた研究の継続が困難となった。そのため、IF7ペプチドを基盤としない他のペプチド配列を使用した新たなホウ素製剤の開発を進めなければならない状況となった。そこで、従来IF7ペプチドよりも優れ、生体内で分解されにくいD型アミノ酸配列からなる新規ペプチド配列の同定に成功した。この新規候補ペプチドによる次世代分子標的中性子捕捉療法の創薬に向け、開発したペプチドは、新規ドラッグデリバリーシステムとして、BNCTに使用するホウ素製剤や抗がん剤など様々なペプチド薬物複合体に応用可能な優れた結果を得た。このことから、再考した計画は、再考前の研究よりも優れたものとなった。今後、特許申請後、論文発表を計画しており、本機関研究期間終了後も実用化に向けてさらに研究を進めていく予定である。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件、 オープンアクセス 11件)
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