研究課題/領域番号 |
20K20470
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補助金の研究課題番号 |
19H05562 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2020-2022) 九州大学 (2019) |
研究代表者 |
吉良 潤一 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (40183305)
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研究分担者 |
立川 正憲 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (00401810)
松下 拓也 九州大学, 大学病院, 講師 (00533001)
山口 浩雄 九州大学, 大学病院, 特任講師 (00701830)
松瀬 大 九州大学, 医学研究院, 助教 (70596395)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 神経変性疾患 / 脱髄疾患 / 多系統萎縮症 / 多発性硬化症 / αーシヌクレイン / ミクログリア / アストログリア / 小脳失調 |
研究成果の概要 |
多発性硬化症(MS)と多系統萎縮症(MSA)で共通性のあるα-synucleinの関与に着目し、凝集性の強い変異α-synA53TをTet-off系で任意の期間オリゴデンドログリアに発現できるマウスを樹立した。離乳直後から変異α-synを発現させると片麻痺/対麻痺/小脳失調等の多彩な症候と脳幹から頚髄にかけての顕著な脱髄を示す進行型MS様病態を呈した。成熟期に発現させると小脳失調を主徴とし脳幹から小脳白質がびまん性に脱髄するMSA-C様病態を示した。病巣ではミクログリアとアストログリアが炎症性に活性化し、α-synucleinopathy-associated microgliaを同定した。
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自由記述の分野 |
神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多系統萎縮症(MSA)は、小脳/錐体外路/自律神経等を侵す治療法のない神経変性疾患である。一方、多発性硬化症(MS)は代表的な中枢神経脱髄疾患である。MSとMSAで共通性のあるα-synの関与に着目し、凝集性の強い変異α-synA53TをTet-off系で任意の期間オリゴデンドログリアに発現できるマウスを樹立し、世界初のMSA-C(多系統萎縮症小脳型)モデルマウスを確立した。このマウスの解析により病原性の高いα-synucleinopathy-associated microglia (SAM)の同定に成功した。このモデルは、グリア炎症を標的とした新薬の開発に大きく貢献できる。
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