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2021 年度 実施状況報告書

トランスレーショナル研究戦略による社会性異常のバイオマーカー同定

研究課題

研究課題/領域番号 20K20477
研究機関早稲田大学

研究代表者

掛山 正心  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (30353535)

研究分担者 吉岡 亘  麻布大学, 獣医学部, 准教授 (80425496)
山末 英典  浜松医科大学, 医学部, 教授 (80436493)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード予防医学 / バイオマーカー / 衛生学
研究実績の概要

社会性に関する問題(社会行動異常)は、自閉スペクトラム症(ASD)をはじめとした発達障害の主症状の一つである。我々は、化学物質曝露マウスや社会隔離経験を受けたマウスの中で、行動表現型と脳活動パターンがASD当事者に類似する「環境要因ASDモデルマウス」を見出した。本研究では、これらのモデルマウスを利用し、環境要因によって生じる社会行動異常のバイオマーカーを同定することを目的とした。採血の難しい乳幼児に対応するため、唾液試料からのバイオマーカー測定を実現し、社会医学、看護学及び関連領域に貢献することも目指した。本研究では、マウスの社会行動異常を基準として、ヒトとの種間比較によりバイオマーカーを同定する戦略をとった。化学物質の胎仔期低用量曝露により社会行動異常を表出しているマウスと、社会性の問題やコミュニーションの障害をもつヒトの共通項を検出するトランスレーショナル研究戦略をとることで、バイオマーカーの絞り込み作業を行った。本年度は1つのモデルマウスの脳および血液中のRNA発現解析を行い、有意に発現変動するRNAを複数同定した。昨年度と併せて4つのモデルマウスのバイオマーカー候補と行動表現型との対応についての比較を行い、分子の絞り込みを進めた。
並行して、ヒトバイオマーカーの抽出精製方法の開発を行うとともに、血液中バイオマーカーと唾液中バイオマーカーの対応づけを進めた。動物とヒトの種間比較もあわせて行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実施期間を令和4年度まで延長した。

今後の研究の推進方策

研究実施期間を令和4年度まで延長し研究を継続する。
令和4年度にモデル動物をさらに追加してバイオマーカー候補を拡大するとともに、ヒトと動物の比較によりバイオマーカー候補を絞り込む作業を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症の流行拡大に伴い、研究期間を延長した。引き続き動物実験とバイオマーカーの探索及び検証を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 胎生期・発達期の環境要因と成人期・老年期の脳2021

    • 著者名/発表者名
      掛山正心・前川文彦
    • 雑誌名

      日仏生物学会誌

      巻: 61 ページ: 29-35

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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