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2021 年度 実施状況報告書

運動準備の潜在生体活動と3次元運動の高速計測による人の行動予測と事故回避

研究課題

研究課題/領域番号 20K20483
研究機関東京工業大学

研究代表者

熊澤 逸夫  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70186469)

研究分担者 小池 康晴  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (10302978)
渡辺 義浩  東京工業大学, 工学院, 准教授 (80456160)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード高時間分解能光学的計測 / フォトリフレクタアレイ / 危険運動・行動検知 / 仮想現実 / オンライン実験 / 人体揺動装置 / テレビ放送コンテンツ / ディープラーニング
研究実績の概要

新型コロナウィルスの感染拡大のため、予定していた「人の参加を伴う実験やデータ収集」を行うことができなかった。そこで被検者に実験室に来て頂かなくとも自宅にいながらオンラインで実験に参加できるように研究計画を変更し、そのために仮想空間でリアルな事故体験ができるようにするため、ヘッドマウントディスプレイによる映像とヘッドフォンによる3D音響、さらに衝撃や振動等の触覚情報を生成する装置を用いたオンライン実験環境を構築した。この装置で再現する事故例については、感染対策上、自動車内に密に人が入ったり、工場等の現場を訪問して収集することが困難であったため、テレビの放送コンテンツから、運転シーンや職場や工場内のシーンを録画して、仮想空間で事故を再現する際のシナリオ作りに利用した。また人に条件反射を生じさせるために体を傾けたり、揺らしたりする装置(揺動装置)が必要となることから、オンラインの実験で自宅に持ち込んで使えるような軽量小型の揺動装置を試作した。前年度に制作した超高感度、超高速フォトリフレクターアレイを使って高速に収集したデータを処理する計算手法もディープラーニングを用いて構成した。この計測手法の空間分解能は原理上数cm程度までにしか高められ得ないが、自動車のブレーキとアクセルを踏み分けるドライバーの足の運動を識別するには十分な解像度があることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナ感染拡大のため、人を対象とした実験を全く行えなかった。実験に必要な装置を自宅で持ち込んでオンラインで実験を行えるように研究計画を構成し直す必要があり、仮想実験環境を構成するという新たな研究課題が加わったため、当初計画していた研究課題を行うための時間と労力を奪われることになった。

今後の研究の推進方策

まだ感染は終息したと言える状況ではなく、5月の連休で人出が多かったことによるためか、連休前までは減少していた感染数が再拡大し始めた。本課題の「人を対象とした実験」では研究者と被験者が密に接することになるため「実空間における実験」は2022年度にも実施することは困難を伴うことが予想される。しかしながら2021年度に「仮想環境で実験を行う」ように研究計画を見直し、そのための実験装置も構築してきたので、2022年度は当初計画とは異なるが、仮想環境で事故を再現してオンラインで実験を行うことで、本課題の目的は達成できると期待している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの感染拡大のために予定していた実験を実施できず、試作会社との打ち合わせもオンラインで行えわざるを得ず、簡易な装置の試作しか行えなかった。また半導体不足のためにサーバーやメモリも計画通りに購入できなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Abstract Reservoir Computing2022

    • 著者名/発表者名
      Christoph Walter Senn, Itsuo Kumazawa
    • 雑誌名

      AI

      巻: 3 ページ: 194-210

    • DOI

      10.3390/ai3010012

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Brain activity reflects subjective response to delayed input when using an electromyography-controlled robot2021

    • 著者名/発表者名
      Hyeonseok Kim, Yeongdae Kim, Makoto Miyakoshi, Sorawit Stapornchaisit, Natsue Yoshimura, Yasuharu Koike
    • 雑誌名

      Frontiers in Systems Neuroscience, Frontiers

      巻: 1 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fnsys.2021.767477

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Multi-Joint Angles Estimation of Forearm Motion using a Regression Model2021

    • 著者名/発表者名
      Zixuan Qin, Sorawit Stapornchaisit, Zixun He, Natsue Yoshimura, Yasuharu Koike
    • 雑誌名

      Frontiers in Neurorobotics, Frontiers Media SA

      巻: 1 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fnbot.2021.685961

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Feature-Aided Bundle Adjustment Learning Framework for Self-Supervised Monocular Visual Odometry2021

    • 著者名/発表者名
      Weijun Mai and Yoshihiro Watanabe
    • 学会等名
      2021 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS),
    • 国際学会
  • [学会発表] 投影型拡張現実への応用に向けたインスタンスセグメン テーションの高速化2021

    • 著者名/発表者名
      小石原 遼,渡辺 義浩
    • 学会等名
      第24回 画像の認識・理解シンポジウム
  • [学会発表] 位相シフト法のための高速な運動誤差補正の検証2021

    • 著者名/発表者名
      久一 空,渡辺 義浩
    • 学会等名
      第27回画像センシングシンポジウム

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公開日: 2022-12-28  

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