研究課題/領域番号 |
20K20499
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
戸田 聡 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (20575906)
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研究分担者 |
勝又 悦子 同志社大学, 神学部, 教授 (60399045)
林寺 正俊 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (60449361)
宮嶋 俊一 北海道大学, 文学研究院, 教授 (80645896)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 宗教学 / 聖典・正典 / 仏教 / キリスト教 / ユダヤ教 |
研究実績の概要 |
本研究計画は2020年7月末に内定通知を受け、8月から動き始めた(実際には8月は夏休みのため、本格的始動は9月から)。第3年度(2022年度)後半にまとめのシンポジウム(予定)を実施することを念頭に、第1年度(2020年度)はもっぱら研究代表者及び研究分担者による研究会合を実施し、第2年度(2021年度)には外部講師を招いて視野・見聞を広げて、比較宗教教典研究の可能性について検討を深めることを目指している。当初の予定(2019年秋に立案された)では、第1年度については北海道または京都に(つまり物理的移動を伴って)参集する形での研究会合を考えていたが、2020年1月以降世界的に大流行したコロナ禍の影響のもと、Zoomミーティングといったオンライン会合が急速に一般化し、本研究計画でもこれまでの研究会合はすべてオンライン会合の形で実施した。その結果浮いた旅費を研究文献購入に回すことができたので、これは予期せざるプラス材料と言ってよい。 現時点(第1年度終了直後である2021年4月)では、宗教横断的に使用可能な教典研究関連概念についてあれこれアイディアを出し合うという、言うなればブレインストーミング的な会合を繰り返している観が強く、これ自体は第2年度にも続くこととなるが、ともあれ本研究計画の独自性は、研究代表者・分担者の多くが同時に個別宗教の研究者でもあり、本研究計画の過程で得られた概念・着想を個別宗教研究の場に言わば「持ち帰って」適用を試み、その結果をまた持ち寄る、といった形の対流的研究遂行にあると言うことができる。そのような対流の中で得られた知見をどのように結晶させていくかが、今後の研究の鍵となると言えよう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究実績の概要】欄に記したように、2020年7月末の内定通知以降、研究会合は9月を皮切りに平均1.5か月に1回の割合でオンライン実施してきている。当初案では最低で年5~6回以上の研究会合を実施したいと考えていたことからすれば、年度途中からの開始であるにもかかわらず、会合のペースは順調と言ってよい。
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今後の研究の推進方策 |
第2年度も第1年度と同様、研究会合を着実に重ねていくことを予定している。また第2年度では第1年度と異なり、2回に1回程度の割合で外部講師を招いて、研究代表者・分担者が扱っている個別宗教(仏教・ユダヤ教・キリスト教)以外の宗教の状況についても学び、より広い研究ベースを獲得しつつ比較宗教教典研究の可能性を探ることを目指している。以上記したことは当初の計画にほぼ即していると言ってよい。そして、研究会合を実施する一方で、研究代表者・分担者は各々自らの担当する個別宗教の研究を踏まえつつ、本研究計画に関連する論考・著作を順次(第2年度から第3年度にかけて)発表していくことが期待される。こういったことを踏まえた上で、第3年度後半にまとめのシンポジウムを開催することが本研究計画の最大のイベントとなる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由:当初見通しよりも安価な物品購入が達成できたため。 使用計画:未使用分については、研究計画遂行上必要な文献の購入等のために使用する。
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