研究実績の概要 |
研究実施計画として、本研究では(1)データ観察を通じた事実の解明、(2)新たな事実に基づいた新しい価格モデルの構築、(3)新しい価格モデルと従来の価格モデルの比較分析、(4)研究成果の発信、の4つの大きな柱を定めて研究を行っている。
2022年度では、特に、(3)新しい価格モデルと従来の価格モデルの比較分析、及び(4)研究成果の発信について大きな進展があった。構築した一般均衡モデルを用いて、従来の理論モデルでは説明できなかったデフレの要因についての分析を行った。特に、製品が生涯サイクルの間に平均で40パーセント近く下落する点を一般均衡モデルの導入することで、デフレの状況が発生しやすくなることを明らかにした。この際、製品サイクルのスピードがデフレの発生を決める大きな要因となっていることを示した。製品サイクルが早くなることで、新規製品の割合が増加することで相対的に既存財の価格下落の影響が緩和されることがこの理由となる。
また、(4)研究成果の発信、についてはこれまでの研究成果を、Dong, Mei, Toshiaki Shoji, and Yuki Teranishi, Product Cycles and Prices: Theory and Evidence、に取りまとめた上で、海外の世界的に著名な経済誌に投稿を行っている。加えて、昨年度の分析で明らかになった、マッチング・サイクルの分析についても、Hagiwara, Ryo and Yuki Teranishi, Search Frictions: A Case for Japanese Product Market、に取りまとめた。また、研究にあたっては、2月下旬からメルボルン大学に滞在しながら、Dong教授とモデルの最終的な修正とシミュレーションの修正を集中的に行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実施計画として、本研究では(1)データ観察を通じた事実の解明、(2)新たな事実に基づいた新しい価格モデルの構築、(3)新しい価格モデルと従来の価格モデルの比較分析、(4)研究成果の発信、の4つの大きな柱を定めて研究を行っている。
2022年度では、特に、(3)新しい価格モデルと従来の価格モデルの比較分析、(4)研究成果の発信、について大きな進展があった。また、2つの研究論文、① Dong, Mei, Toshiaki Shoji, and Yuki Teranishi, Product Cycles and Prices: Theory and Evidence、② Hagiwara, Ryo and Yuki Teranishi, Search Frictions: A Case for Japanese Product Market、を執筆することができた。
特に、Dong, Mei, Toshikai Shoji, and Yuki Teranishi, Product Cycles and Prices: Theory and Evidence、については既に海外の世界的に著名な経済誌に投稿を行うことができている。
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