研究課題/領域番号 |
20K20515
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
天野 達郎 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60734522)
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研究分担者 |
細川 由梨 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (30822829)
檜皮 貴子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (50463948)
井上 芳光 大阪国際大学, その他部局等, 名誉教授 (70144566)
国正 陽子 新潟大学, 人文社会科学系, 助教 (20804355)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | 体温調節 / イオントフォレーシス / ピロカルピン / エクリン汗腺 / 発達 |
研究実績の概要 |
暑熱環境下での体温調節を担う汗腺の能力(汗腺機能)は成長と共に発達する。しかし,その機能が高まる具体的な年齢や性差が生じる時期など,詳しい様相は明らかではなかった。そこで,R5年度には,汗腺機能の発達様相をピロカルピン誘発性発汗反応から横断的に明らかにした。6~22歳の男女457名を対象に春と秋に実験を行った。イオントフォレーシス法を用いて発汗誘発剤(0.5%ピロカルピン)を前腕部に経皮投与した時の発汗量や推定ピロカルピン投与量等を測定した。春に参加した子どものうち111名は夏にも同様の測定を行った。6~17歳は2歳ごと群分けし,18歳以上を成人群とした(各群男女各20名以上)。その結果,ピロカルピン誘発性発汗反応の性差は8/9歳以降に認められ,その差は年齢と共に大きくなった。6/7歳と比較して,男児では12/13歳から,女児では14/15歳から発汗反応が増大した。ピロカルピン誘発性発汗反応は男女とも夏>春であった(~1.5倍)。推定ピロカルピン投与量は年齢間に差はなかった。これらのことから,子どもの汗腺機能の性差は体格等(14歳~)よりも早期に生じ,男児は女児よりも早く発達が始まり,子どもの汗腺機能も暑熱馴化すること等が明らかになった。本研究は子どもの熱中症予防戦略を考究する上で重要な資料になる。 上述した発汗の生理学的重要性を子どもたちが認識し,自発的に熱中症予防を行うための教材作りも行った。汗の重要性に関する「あせの役わり」に関する論著を公表し,また「汗の役わり」を子どもが理解するためのショートムービーを製作した。
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