ミュオグラフィはマグマ監視、ピラミッド内部調査などに大きな成果を上げてきたが、その観測ターゲットは全て陸上の物体に限られていた。ミュオンは主に、対流圏上層部において生成されるが、地表に到達するまでに局地的な気圧の変化に応じてその減衰量が変わる。陸上におけるミュオグラフィ観測では、気圧の時間変化の影響を受けるため、1 パーセントを切る密度の時間変化を捉えることは極めて困難であった。本研究により、2 時間の時間分解能で密度の時間変化にして 3 パーミル(約 1 日の時間分解能で は、1.5 パーミル)の世界最高観測精度を達成した。海水準変動のリアルタイムモニタリングに成功した。
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