研究課題/領域番号 |
20K20544
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
細田 秀樹 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (10251620)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | 臨界状態 / 相変移 / ホモ遷移挙動 / 磁性形状記憶合金 / 単結晶 / 複合材料 / アクチュエーター / 磁歪 |
研究成果の概要 |
ポストクリティカルホモ遷移とは固相-固相間の超臨界状態における相の変移である。超臨界状態は相変態ではないが、相の状態は変化するので、アクチュエータとして高速駆動などが期待できる。本研究では、主にNiFeCoGaとNiMnGaという磁性形状記憶合金を用い、その解明と、それを利用した機能発現、およびこのような材料を利用した革新的なセンサー・アクチュエータ材料の創成を行った。そして、NiFeCoGaでは結晶が[001]方位で圧縮する場合に本現象が発現することなどを見出した。また、本挙動が見られる他の材料の開発、巨大磁歪が発現するNiMnGa合金粒子をラミネートした複合材料の開発などを行った。
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自由記述の分野 |
材料工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能変換材料は、機能と形状変化が対応するマルチフェロイック材料であり、デバイス性能の飛躍が期待できる。この機能が相変態による物性値の変化で起こる場合、相変態に伴う熱の出入りや界面の発生により速度の制限や寿命に限界がある。しかし、これが超臨界状態で起こる場合、相変態が消失し、熱の出入りや界面が無くなる。これをポストクリティカル(臨界点以降)状態といい、相変態なしで状態変異するためホモ遷移という。材料全体が中間状態を遷移して相変移すれば、ヒステリシス損が無くなり、超伝導のようにロスのない究極の機能変換が達成できる。この基礎学理の解明は学術的価値があり、本機能を持つ材料は工学的に社会に貢献できる。
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