研究課題/領域番号 |
20K20651
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
岡田 勇 創価大学, 経営学部, 准教授 (60323888)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 進化ゲーム理論 / 個体ベースシミュレーション / 進化的安定 / 協力 / 規範 |
研究実績の概要 |
第二年度は、道徳評価ルールの規範的分析を行うため、進化ゲーム理論を用いた解析を行った。現実には多様な道徳観が共存しており、特定の状況(X)におけるある行動(Y)は、それぞれ異なる価値判断(Z)がなされる。つまり、道徳観ごとに支持され強化される行動(Y)はそれぞれ異なることになる。このときどのような行動が適応的に生き残るのかを進化ゲーム理論の枠組みを使って明らかにすることで、任意の道徳観において適応的な社会規範(Z)とそれがもたらす社会秩序の対応関係が分かる。これにより特定の社会秩序を目標とする規範的観点から、許容可能な社会規範(Z)を明らかにした。具体的には進化的安定性の分析については個体ベースシミュレーションや数理解析の手法を用いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定も第二年度は理論的検討を予定しており、研究者が単独で行ったので、社会情勢に左右されず予定通りの成果を出したと考えるから。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は理論結果の現実妥当性について、被験者を対象とした調査実験によって検討する予定である。なお、その過程で数理分析と社会学に実績を有する中井豊教授を本年度に限り研究分担者に指定して、そのちけんのていきょうをえるよていである。また、哲学的側面を補足するため蝶名林晃准教授(創価大学・オックスフォード大学)とのディスカッションを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ理由:初年度に予定していた海外研究者とのディスカッションを最終年度実施に変更したため。
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