NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は老化制御因子の一つとして考えられており、NAD前駆体を用いたNAD補充療法は抗加齢の手段として近年非常に注目を浴びている。我々は、NAD前駆体としてヌクレオシド体であるニコチンアミドリボシド(NR)を用いて、生体内でのNRからNADの合成系について解析を行い、アミド体と脱アミド体の経路の関係性について解析した。その結果、CD38のパラログであるBST1(CD157)がNRに対する分解活性、塩基交換活性をもち、さらに腸内細菌、BST1を介した新規NAD合成経路がアミド体と脱アミド体の経路を結んでいることを明らかにした。
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