研究課題/領域番号 |
20K20673
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
中村 浩士 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, 総合診療科科長 (00380006)
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研究分担者 |
梅本 誠治 広島大学, 病院(医), 教授 (90263772) [辞退]
池田 栄二 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30232177) [辞退]
中島 翔太 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (20580963) [辞退]
平野 旭 呉工業高等専門学校, 電気情報工学分野, 准教授 (60594778) [辞退]
加澤 佳奈 広島大学, 医系科学研究科(保), 寄附講座講師 (10740102)
神田 隆 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40204797)
川井 元晴 山口大学, 医学部, 教授(連携講座) (60294641) [辞退]
松田 守弘 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (00362591)
越久 仁敬 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20252512)
菅野 啓司 広島大学, 病院(医), 准教授 (30448237)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | オンライン診療 / 在宅看取り / ウェルビーイング / IoTデバイス / Society 5.0 / 地域医療 / ICT / 地域包括ケアシステム |
研究実績の概要 |
「ウェルビーイング」という言葉は、身体的・精神的・社会的にすべてが満たされている状態を表す言葉で、社会が目指すべきゴールとして広く使われ始めている。超高齢化社会を迎えた我が国において、多くの国民は自宅で最愛の人のそばで死ぬこと(在宅看取り)を望んでおり、ホスピス活動や疾患別のさまざまな団体が、きたるべき自宅での最期を計画するための優れたガイドラインも提示されている。在宅看取りにおける「情報通信技術(ICT)の活用」は、高度通信機器の押し付けでは継続不可能であり、少なくとも当事者本人が容認して使用できる通信機器の実用化が急務となっており、ここにヒトとインターネットを結ぶセンサ(IoHウエアラブルデバイス)を想起した。このデバイスは従来の考えとは次元を異にしており、寛容と共感に基づく調和のある社会資源や情報のシェアリングと持続が可能である(Society 5.0)。在宅看取りに対する「ウェルビーイング」の問題解決に、IoHウエアラブルデバイスと人工知能、ビッグデータ、ロボット技術等を利活用することに挑戦的取り組みとしての目的がある。さらに我々の提唱しているストレス指数(SI)から喫緊の心肺停止時間(概ね72時間以内)を予測し、患者の情動や痛みをリアルにモニタリング/オ ンラインで見守ることで、(遠隔の)介護者や医療者にとっても有効かつ速やかな医療資源の投入/不投入も多職種連携で協働できるメリットもある。本研究課題では、ICTを使用した次世代型の地域包括ケアシステムのアジャイル型構築により、超高齢化社会全体における在宅看取りに対する行動変容が期待できる。そのためオンライン在宅看取りを目指した翳風センサと、そのシステム開発を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題の実施期間は最初から現在に至るまでコロナ禍での実施である。この様な状態であったため、必要な資器材や人材が揃わなかったりして企業からの協力も得にくい状況が続いているため。
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今後の研究の推進方策 |
“情動”と“痛み”の変化といった脳と共依存するバイオシグナルをリアルタイムで観察する為に,国立病院機構を基軸に山口大学工学部・広島大学病院と呉工業高等専門学校(平野旭准教授)との医工学連携コンソーシアムにてスマホ型体動計/体導音計を用いたストレスセンサを開発した。心電図と違い屋外や軽作業時でも簡単に計測でき,さらにスマートフォンや通信型介護ロボット工学や5G等の次世代型通信機器と連動することでBMI(brain machine inferface)と情報セキュリティが格段に向上する利点が見込まれる。このストレスセンサを自他病院ならびに強化型在宅支援診療所,サービス付き高齢者住宅,地域医師会,訪問看護ステーション,行政各省庁等と密に連携をとり多職種連携にて在宅看取りに実装することで,“ストレス指数”を含む循環・呼吸情報のみならず,GPS位置,時間,加速度,強度,水平・垂直移動距離などの個人運動情報を瞬時に集約化・送信することが可能となり,登録時の臨床情報やPHR,過去の行動療法中のリアルタイムデータを基に人工頭脳(AI)にてデータマイニングを行い,“ストレス指数”が高く危険レベルであればアラート(警告)や応援要請を,“ストレス指数”が低く“楽な(安定)”状態であれば情動をオーダーメイドで漸増するように“安らぎ”音声を末端デバイスに送信(双方向型インターフェース機能)することで看取りを安全かつリアルタイムにオンライン診療することが出来るように遠隔操作も可能な看取り支援ロボットの実装が可能である。 以上の研究目標を遂行するため、新企業をスタートアップさせて知的財産を有効活用する方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍での開発研究であり、人的交流が今でも制限されている。特に出張費関連は(コロナ前の)当初予算と決算が大きく乖離している。
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