研究課題/領域番号 |
20K20685
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研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
三島 わかな 沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 研究員 (60622579)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 伝承のありかた / 復活と断絶 / 自意識のもちよう / 様式の変化 / 様式の無変化 |
研究実績の概要 |
香取神宮(千葉県香取市)の御田植神事の現地調査を行ったが、その後のヒアリング遂行できず、その結果、分析等に至っていない。 大正の主基斎田(香川県綾川町)および悠紀斎田(愛知県岡崎市)の両保存会へのヒアリング、関係資料収集にもとづいて学会発表を行った。「変わることと、変わらないこと―大正の大嘗祭〈悠紀斎田・主基斎田〉の御田植芸能の継承を事例に―」(東洋音楽学会第72回大会:2021年10月30日、31日、リモート開催)。「古式ゆかしさの表象と田植歌―近現代日本の歌曲創作と地域の伝承歌謡との接続の観点から―」(日本音楽学会第72回全国大会:2021年11月13日、11月14日、信州大学)。その成果として、これまでの伝承のプロセスにおいて断絶があるのか無いのかは、現在継承されている芸態のありようを考えるうえで、極めて大切なポイントとなることがわかった。断絶を経験した芸能においては、復活の際に「原点意識」が強く働くことがわかった。 祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市)の社務所にて御田植神事に関するヒアリングを行い、佐賀県立図書館等にて関連資料を収集した。 国立国会図書館および東京都立中央図書館にて、御田植関連資料の収集および音源の確認を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の感染状況の悪化によって、大正の主基斎田(香川県綾川町)および悠紀斎田(愛知県岡崎市)の催事が中止となり、現地調査が出来なかった。香取神宮(千葉県香取市)の禰宜および御田植神事関係者へのヒアリングが延期となり、今年度内に実施できなかった。住吉大社(大阪府大阪市住吉区)の御田植神事が中止となり、現地調査ができなかった。 慶徳稲荷神社(福島県喜多方市)での現地調査が直前になって見送ることとなり、今年度内の実施が叶わなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度、(新型コロナウイルス感染症の感染状況の悪化ゆえに)やむなく見送られた調査計画を、次年度実施すること。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等のために、予定していた調査出張の多くが遂行できなかったため。使用計画は、可能な限り次年度の実施として振り替える。
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