研究実績の概要 |
本研究は,外国人人材が就労する介護福祉施設等をフィールドとし,「日本人職員」と「外国人職員」間及び「介護福祉施設利用者」と「外国人職員」間に生じる可能性が高い「言語及び非言語コミュニケーションにおける異文化間トラブル」を具体的に明らかにし,その事例集を作成し,その解決策も記した事例集の活用によって,介護現場での異文化コミュニケーションを円滑にすることを目的とするものである。 2021年度は,2020年度に引き続き新潟県内の介護施設(技能実習生受入れ),愛知県内の介護施設(技能実習を含む外国人職員受入れ),栃木県内の介護施設(技能実習生を含む外国人職員受入れ)等,複数の介護施設において,日本人職員と外国人職員,双方からの異文化コミュニケーションに関するアンケート調査の分析を行い,どのような場面でどのような「言語及び非言語コミュニケーションにおける異文化間トラブル」が生じたか明らかにし,その実際にあったトラブルの事例集を作成した。また,オンラインでのインタビュー実施時には,外国人職員に対して「日本語の習得」について調査し,「歩行介助」,「移乗介助」,「入浴介助」,「清拭」,「食事介助」,「排泄介助(おむつ交換やポータブルトイレ使用等」,「レクリエーション」,「申し送り」,「雑談」等,場面別に習得が難しい表現についてまとめた。
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