研究実績の概要 |
本研究は,外国人介護人材が就労する介護施設等をフィールドとし,「日本人職員」と「外国人職員」間及び「介護福祉施設利用者」と「外国人職員」間に生じる可能性が高い「言語及び非言語コミュニケーションにおける異文化間トラブル」を具体的に明らかにし,その事例集を作成し,その解決策も記した事例集の活用によって,介護現場での異文化コミュニケーションを円滑にすることを目的とするものである。 2023年度は,2020年度、2021年度、2022年度に引き続き複数の介護施設において,日本人職員と外国人職員,双方からの異文化コミュニケーションに関するアンケート調査の分析を行い,どのような場面でどのような「言語及び非言語コミュニケーションにおける異文化間トラブル」が生じたか明らかにし,その実際にあったトラブルの事例集を作成した。また,オンラインでのインタビュー実施時には,外国人職員に対して「日本語の習得」について調査し,「歩行介助」,「移乗介助」,「入浴介助」,「清拭」,「食事介助」,「排泄介助(おむつ交換やポータブルトイレ使用等)」,「レクリエーション」,「申し送り」,「雑談」等,場面別に日本語習得が難しい表現についてまとめた。 また、2023年度は研究データから知り得た外国人介護人材が感じる職場でのマイグロアグレッションについて学会発表し、「言語及び非言語コミュニケーションにおける異文化間トラブル」事例集をまとめる知見を得ることができた。
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