• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

AI-OCRを活用した英語初期印刷本の文字認識

研究課題

研究課題/領域番号 20K20705
研究機関専修大学

研究代表者

松下 知紀  専修大学, 文学部, 名誉教授 (50115424)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワード西洋手稿写本 / 西洋文字認識 / デジタル写本ライブラリー / 写本の系統性 / 写字生の意図
研究実績の概要

西洋手稿写本の歴史は西洋文化において重要な貢献を残してきた。現代の情報工学の発達により、手稿写本の文字認識をAI-OCR(Optical Character Recognition)が行い、コンピュータが自動学習することにより、精密なプログラムの開発が行われるようになった。いくつかのプログラムが提案され、研究が進んでおり、将来急速に進展することが期待できる。
Gutenbergによる木版活字による印刷術の発明以来、初期印刷本が出版されたが、ChaucerのCanterbury Tales, LanglandのPiers Plowmanなどが知られている。本研究は、先ず初期印刷本のデジタル資料を作成して、凸版印刷が開発した「ふみのは」プログラムにより解析を行った。アルファベットを学習させ、修正を加えてより精密な認識が可能になった。ただし、独立した文字単位の認識を個別に行う点で、今後の単語単位の認識へプログラムの開発が求められる。
Austria, Innsbruck UniversityのMuehbeger教授に率いるAI-OCR:Transkribus Projectは西洋手稿写本の文字認識を組織的に行い、成果を挙げている。多くの言語の手稿写本を対象に研究されており、国際的学会も企画された。同一作品の複数の写本をデジタル化することにより、作成年代の言語、作成地域の方言の相違なども研究が可能になり、従来の写本研究を充実させることになる。
また、デジタル化された写本資料がデジタル写本ライブラリーに収蔵されれば、世界中の研究者に多くの貢献をすることになる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 西洋手稿写本とAI-OCR: Transkribus2022

    • 著者名/発表者名
      松下知紀
    • 雑誌名

      専修人文論集

      巻: 111 ページ: 31-54

  • [学会発表] An Approach to Producing Diplomatic Texts of Piers Plowman and The Canterbury Tales Manuscripts2022

    • 著者名/発表者名
      Tomonori Matsushita
    • 学会等名
      New Chaucer Society 2022
    • 国際学会
  • [学会発表] Transkribus Created Model and AI-Philology2022

    • 著者名/発表者名
      Tomonori Matsushita
    • 学会等名
      Transkribus User Conference 22
    • 国際学会
  • [備考]

    • URL

      piersplowmanmss.sakura.co.jp

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi