研究課題/領域番号 |
20K20706
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
西尾 由里 名城大学, 外国語学部, 教授 (20455059)
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研究分担者 |
Rogers James 名城大学, 外国語学部, 准教授 (50533527)
上斗 晶代 県立広島大学, 人間文化学部, 名誉教授 (60196665)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 超音波舌画像 / 発音 / 化石化 / 発音困難度 / インテリジビリティ / ICT教材 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本語母語の大学生の英語発音において、化石化が生じている音声 (誤りが固定して目標言語に近づかない状態)を、習得困難度(発音が困難である音声特徴)とインテリジビリティ(コミュニケーションの阻害要因となる音声特徴)の2つの視点を取り入れ、特定化する。そのような音声を発音しているときに、どのような調音位置と方法で発音しているかを超音波測定器で舌画像を視覚化した情報を採取する。これによると、口腔内での舌の位置、動きなどが、詳細に視覚化でき、またプローグを喉に接触するだけであり、安全で容易にデータ採取できる。そのデータから、学習者にとって有効な発音解説書や、画像をイラスト化し、ICT発音訓練教材を作成し、HP等で広く公開していく。 新JACET8000のデータから、実験用単語を選択。大学テキスト等から、実験用文章を選択する。実験協力者を英語レベル(上・中・初級)群に分け、実験単語、文章を発音させ、発音困難度と、インテリジビリティで分析し、化石化のある音声項目を特定する。2021年度は、実際使用する実験材料の単語や文章を選定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度もCOVID19の対応に苦慮し、十分に研究時間をとることができず予定より、研究が遅れている。また超音波舌画像の機器の選定に時間を要した。さらに、超音波機器は学生の喉元に超音波のプローブをあてるため、感染状況などから、人体に接触して行う実験は行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2020、2021年度の予定としていた項目であるが、実験協力者を英語レベル(上・中・初級)群に分け、実験単語、文章を発音させ、発音困難度と、インテリジビリティで分析し、化石化のある音声項目を特定する。 超音波舌画像のフィードバックが、化石化した発音を向上させるかを検証する。実験単語と文章を使い、実験群(上・中・初級)と統制群(上・中・初級)に対して、実験群は、リアルタイムでの超音波舌画像のフィードバックを与えながら学習させる。統制群は、英語母語話者の発音ビデオを視聴して学習させる。両発音を比較検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年、2021年度とコロナ禍が継続して続き、予定していた超音波機器の選定が遅れ、また人との接触する実験を行うことができず、また、研究発表のための海外出張も実現できず、予定していた研究費を使用することができなかった。
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