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2021 年度 実施状況報告書

留学生の交渉力を養成する交流型オンライン教育モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K20709
研究機関関西大学

研究代表者

池田 佳子  関西大学, 国際部, 教授 (90447847)

研究分担者 BYSOUTH DON  関西大学, 国際教育センター, 研究員 (20603129)
山本 敏幸  関西国際大学, 社会学部, 教授 (50367439)
中西 英之  大阪大学, 工学研究科, 准教授 (70335206)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワード外国人留学生 / 交渉力 / オンライン学習実績 / 日本語教育
研究実績の概要

本研究は、日本語による高次な相互コミュニケーション能力を効果的・能率的に醸成できる、外国人留学生対象の教育モデルの開発を目的とする。ビジネスシーンで実践的に必要とされる交渉場面でのコミュニケーション能力・相互行為を伴う能力は実際に参加することで向上するものであるため、本研究では、より多くの留学生が、実際の企業人と接触し学ぶことができるオンライン形式の教育モデルの開発を進める。単に出会うだけではなく、協働学習型の学習を応用し、さらには、遠隔参加であっても、臨場感と参加者の社会的存在性を向上させたウェブインターフェースを伴うプログラムの構築を進めている。当該年度は多方向相互行為型の協働学習活動を主軸とした、「バーチャル型(オンライン)交流プラットフォーム」の開発に尽力した。

効果的な交渉能力の養成を促す活動は、2021年度中に「異文化理解ワークショップ」「留学生と企業人の研修セミナー」といったイベントの形式にて数回実施し、参加した外国人留学生の談話データの収集を行った。中間成果としては、2022年度中に刊行予定の教科書『(仮称)カイシャの日本語コミュニケーション』に現在までの研究成果を取りまとめている。また、2023年に刊行予定の編著『ポスト・コロナ禍時代のグローバル人材育成』(関西大学出版)にも、関連章を執筆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の中、日本国内に入国できる留学生層の人数が圧倒的に不足したことから、実施予定であった活動が関連する科目が不開講となったり、人数が非常に少人数となってしまい、実証実験を行うには十分ではない期間が予想以上に長期化したため、協働学習のモデル構築における効果検証については次年度に実施する判断を下した。学習効果を促進するファシリテーションの手法については、EdTECHアプリの検証などを中心に準備過程として当該年度中に集中的に実施した。

今後の研究の推進方策

①多方向相互行為型の協働学習活動を主軸とした、「バーチャル型(オンライン)交流プラットフォーム」の開発を完成させる。次に、②この空間で一定期間学習した外国人留学生のコミュニケーション能力の伸長・変化を検証する。また、③本プラットフォームを用いてオンライン上で行う協働学習の効果的な手法についても検証を重ね、期間終了までに、学習効果を促進するファシリテーションの手法、適切な教育期間などに配慮した新しい教育モデルを提案する。

企業が求めるコミュニケーション能力(交渉力)の向上を、短期的且つ効果的に引き上げることができる活動設計工学研究分野の分担者らが中心となり進めていく。さらに、本研究期間内で、このインターフェース(ベータ版)を用いて実際の企業人・留学生の被験者の参加のもとに実験的な試行を行い、留学生の能力伸長の検証を行う。

次年度使用額が生じた理由

本研究で成果発表予定をしていた機会については、コロナ禍においてオンラインでの大会開催となったため、旅費の支出分において繰り越しを行った。最終年度となる2022年度は、海外大会も実施されるため、成果の共有の機会を図っていく。具体的には、10月にスペインで開催される国際大会で発表を行うことになっている。システム開発が完成した時点で、試行的な活用を行い、モニターとして学生にも実際にヒアリングを行い改善が必要であれば対応を行う。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 「コロナ禍が後押しする「教育実践」軸の大学の横展開 ─ オンライン型国際教育とJPN-COIL 協議会 ─」2021

    • 著者名/発表者名
      池田佳子
    • 雑誌名

      『IDE-現代の高等教育』

      巻: 638 ページ: 25-29

  • [雑誌論文] コロナ禍期のCOIL型教育とポストコロナ禍期での展開」2021

    • 著者名/発表者名
      池田佳子
    • 雑誌名

      『大学時報』

      巻: 399-05 ページ: 90-95

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 「IoE時代の国際教育」2021

    • 著者名/発表者名
      太田浩・池田佳子
    • 学会等名
      IIGE国際フォーラム オンラインシンポジウム
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Collaborative Online International Learning as a New Gateway for Inclusive International Education.2021

    • 著者名/発表者名
      IKEDA, K.
    • 学会等名
      JACET研究会.
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 「パンデミック以後を見据えた 国際教育の行方」米澤彰純・嶋内佐絵・吉田文(編集)『学士課程教育のグローバル・スタディーズ』(pp.277-302)2022

    • 著者名/発表者名
      米澤 彰純・太田 浩・池田 佳子・米澤 由香子
    • 総ページ数
      315
    • 出版者
      明石書店
  • [図書] 「オンライン国際教育プログラム」,岩﨑千晶『大学生の学びを育むオンライン授業のデザイン』(pp.169-177).2022

    • 著者名/発表者名
      池田佳子
    • 総ページ数
      252
    • 出版者
      関西大学出版部,
  • [図書] Box 10.1.Internationalization in Japan. Hans de Witt, Betty Leask and Harvey Charles (Eds.) Handbook of International Higher Education.2021

    • 著者名/発表者名
      Ikeda, K.
    • 総ページ数
      932
    • 出版者
      Stylus Publishing.

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公開日: 2022-12-28  

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