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2021 年度 実施状況報告書

南シナ海の津波リスク評価に向けた海岸巨礫の分布把握と波源推定

研究課題

研究課題/領域番号 20K20733
研究機関東京都立大学

研究代表者

石村 大輔  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (00736225)

研究分担者 馬場 俊孝  徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (90359191)
近貞 直孝  国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波火山ネットワークセンター, 主任研究員 (90318197)
山田 圭太郎  立命館大学, 総合科学技術研究機構, 研究員 (30815494)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
キーワード津波堆積物 / 巨礫 / 機械学習 / Structure from Motion
研究実績の概要

2021年度は、沖縄県石垣島の海岸巨礫を対象にドローンによる空撮、Structure from Motion(SfM)による数値表層モデル(DSM:digital surface model)・オルソモザイク画像の作成、機械学習による礫のマッピングを行った。2020年度の結果を受けたドローン撮影や機械学習を行うことで、問題なくマッピングを行うことができた。また、石垣島では、既存研究による津波礫の位置、大きさなどが記録されており、本研究手法での結果を検証することが可能である。
具体的には、石垣島の7ヶ所の海岸でドローンによる空撮を行った。各海岸で海岸巨礫の分布や構成物、海岸の様子が異なるため、SfMによるDSM・オルソモザイク画像作成や機械学習への影響を評価することができた。既存研究が存在する白保海岸では、礫のマッピングに加え、礫の3軸の計測、体積計算、長軸の方位を計測した。礫の3軸に関して、長径と中間径をオルソモザイク画像から、短径をDSMデータから求めた。その3軸に基づいた最大の体積とDSMから直接求めたより実体に近い体積を求めた。またオルソモザイク画像から長軸の方位を求めた。これらの結果を既存研究と比較したところ、3軸の計測については鉛直方向の値に過小評価が認められたが、それ以外に関しては、実測のものと遜色のない結果が得られた。今後、現場での実測を加えたより詳細な検証を行うことで、運用可能なレベルに到達できると思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナウイルス感染の継続によりフィリピンに渡航できないが、フィリピンの状況に近い石垣島を対象に海岸巨礫を対象に調査を行うことができた。その結果、SfMによるDSM・オルソモザイク画像から礫のマッピングや体積計算なども行えることがわかった。これらを踏まえて、フィリピンでの調査工程を確立することができ、残りはフィリピンでの調査を行うだけの状況まで研究を進めることができた。

今後の研究の推進方策

2022年度も引き続きコロナウイルス感染の影響は残るため、前半は2021年度の研究の追加調査と成果公表を進める。石垣島も含めた南西諸島への追加調査を行い、海岸巨礫の実測調査を行い、解析結果との比較・検証を進め、より正確なマッピング・計測を目指す。後半では、コロナウイルス感染の状況を見ながら、フィリピンへの渡航を目指す。その間に、現地カウンターパートとのオンラインでの議論を行い、調査の工程や日程の調整を行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルス感染状況が好転しないため、本研究で予定している海外渡航調査が行えなかった。そのため学会や論文での成果公表も遅れている。そのため次年度使用額が生じた。2022年度は、日本国内で行った調査の成果取りまとめと引き続き海外渡航調査を目指し、先方との調整を行っていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] SfMと機械学習を用いた沿岸巨礫の抽出―和歌山県串本町橋杭岩を例として2021

    • 著者名/発表者名
      石村大輔・山田圭太郎
    • 学会等名
      2021年度日本地理学会秋季学術大会

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公開日: 2022-12-28  

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