研究課題/領域番号 |
20K20748
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 英弘 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (20431661)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 政策ネットワーク / 言説ネットワーク分析 / 政策過程 / 政治的影響力 / エネルギー政策・原子力政策 / 消費税 |
研究実績の概要 |
本研究では、言説ネットワーク分析(Discourse Network Analysis)によって、政策争点に対する主張と関連アクターとの相互関係をネットワーク・グラフによって可視化し、数量分析を行う。これにより、政策争点をめぐってどのような利害対立があるのかを明確化することができる。さらに、時間の経過とともに利害対立の構造がどのように推移したのか、そして最終的にはどのような帰結へと結びついたのかという政策過程ににおけるネットワーク・ダイナミクスを体系的・統一的に把握することができる。具体的には、近年の日本の重要な政策争点であり、対立の構造がみられたエネルギー政策(原子力政策)と消費税増税を取り上げ、権力構造の様態を検討する。 現在までの具体的な作業は下記のとおりである。1)それぞれの政策争点について、政治家、官僚、財界、労働組合、市民団体など、各政策に関連する諸アクターの発言(言説)や行動などが記載されている新聞記事やウェブサイトの情報などを体系的に収集した。消費税については2005~20年までに15,687件、原発政策については2009~20年までに5,483件の記事に上る。2)これらの膨大な記事を、専用分析ソフトDNAに読み込みんだ。3)現在、各アクターの政策に関する発言箇所を抽出し、それらを分類し数値を割り当てるコーディング作業を行っているところである。4)これらのデータが完成次第、実際にネットワーク分析等を進め、成果を公表していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
政策に関する各アクターの発言についての情報を収集し、分析ソフトDNAに読み込むところまでは完了した。ここから各アクターの発言を取り出し、コーディングする作業を進めているが、数が膨大であることもあり、予定よりもやや遅れ気味である。しかし、十分に取り返すことが可能である。
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今後の研究の推進方策 |
現在のところ、収集した情報のコーディング作業を進めている。この作業を本年度の夏をめどに完了させる。それ以降は、集中的にデータ分析を行い、学会報告、論文投稿のかたちでの研究成果公開を積極的に進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、政策争点に関する記事収集までを行うことができたが、そこから必要な情報を抽出してコーディングする作業が完了していない。そのため、当初の使用予定額からの余剰分が生まれたため、次年度に繰り越して使用したい。次年度は、上記の作業を行うための謝金や外部委託費などに充てる予定である。また、本年度後半以降に研究成果を公表するための英文校閲費、投稿料、学会出張旅費に充てることも考えている。
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