研究課題
日本の医療費総額は2014年に40兆円を超え、国家予算全体が緊縮的である中、例外的に増加傾向が続いており聖域化しているが、財務省も高額医薬品を保険適用外にすることを検討するなど、欧州等で一般的な費用対効果の考え方が日本でも検討されつつある。しかしながら、日本の制度設計において、患者、医療者、製薬企業を中心とするヘルスケア関連企業、保険者といったステークホルダーに対する影響を少なくしながら効率的に医療費補助を行うとともに、イノベーション創出による各ステークホルダーのベネフィット向上(更なる治療オプションの拡大及び治療効果向上と副作用の低減)を維持しつつ「集中と選択」をどのように行うかといった全体的かつ論理的な考察は、国民皆保険制度を持つ日本の医療産業の複雑性も相まって皆無である。このような社会背景の下で、我々は上図のように新たなデータ・ドリブンを用いた医療産業・保険制度・QOLモデルを提示することにより、各ステークホルダーにとってパレート最適ながん治療のあり方を考察することを本研究の目的とする。医薬品開発や医療機器開発における最新領域であるモバイルヘルスや免疫チェックポイント阻害剤、NGSと医薬品開発に関するビジネス分析を行い、SPRINGER社から専門家向けの書籍を出版するとともに、Q1Q2の査読付き国際誌や査読付き国内関連学科誌に複数の報告を行った。特に、MSK-IMPACTに関する分析はCancers誌(IF:6.639)に掲載されるなど、一点の成果があった。また、2021年夏にはオンラインではあるが、韓国、中国の共同研究を招聘してモバイルヘルスの新たなビジネスを考えるワークショップを開催した。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 図書 (2件) 備考 (2件)
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