研究課題/領域番号 |
20K20800
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小河原 義朗 東北大学, 文学研究科, 教授 (70302065)
|
研究分担者 |
高橋 亜紀子 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10333767)
島崎 薫 東北大学, 文学研究科, 准教授 (70746966)
田鎖 楠奈 東北福祉大学, その他, 助手 (70869776) [辞退]
犬飼 亜有美 仙台高等専門学校, 総合工学科, 特命助教 (50968279)
大西 由美 東北大学, 文学研究科, 助教 (00983800)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2025-03-31
|
キーワード | 日本語会話システム |
研究実績の概要 |
一昨年度までに様々な日本語非母語話者を対象に行ったオンラインによる日本語会話セッションの振り返りを踏まえ、昨年度から当初計画していたような一つのシステムに固定するのではなく、対象者ごとに個別のニーズや学習環境に合わせたシステムと内容でzoomを使って実施することに変更した。そのようにして実施したセッションの中から、宮城県内の遠隔地に散在して就労する外国人生活者を対象としたオンラインによる日本語会話セッションを対象にして分析を行った。その結果、参加者が質問や課題を持ち寄り、セッション内で解決策を話し合うことを通して、参加者自身が自律的に、または協働して課題解決に向かう様子が観察され、そのために必要な支援者の役割と人材育成につながる手がかりが示唆された。また、大学日本語教員養成課程の大学生が中心となり、主に地域の外国人住民を対象として実施した日本語会話セッションでは、実施してきた活動を活動集として整理するとともに、その実践について振り返りを行なった。その結果、セッションの参加者同士がオンライン上での活動でより関係性を深めたり、セッション外でも自由につながったりすることができるような人間関係の構築が課題として示唆された。そこでその課題解決の試みとして、外国人介護者を対象に行ったオンラインによる日本語会話セッションの参加者と、大学日本語教員養成課程の大学生をつなぎ、共に地域住民として介護について考える共修活動を企画、実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
様々な事情により、研究計画を変更し、研究期間を再延長して行うことにした。そのため、「遅れている」と判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度から当初の計画を変更して、固定したシステムをデザインするのではなく、対象者と実施者によってシステムを柔軟に変えて、オンラインによる日本語会話セッションを実施してきた。最終年度は、それらの実践を踏まえた振り返りと分析を通して、セッションを維持し継続して実施する実施内容のデザインと体制、具体的にどのような参加者間の相互行為が求められるのか、これまでの先行研究や事例も踏まえて検討を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍を経て、昨年度から当初の予定を変更して実施することによって、オンラインによる日本語会話セッションの実践が蓄積されてきたため、それらの実践を踏まえた分析と検討を行う。また、引き続き、コロナ禍では実施できなかった現地での情報収集と視察、研究成果発表のための旅費を使用する予定である。
|