• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

公立学校の組織流動性に対応した、エビデンスに基づく組織力向上施策の開発と実践

研究課題

研究課題/領域番号 20K20830
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

川上 泰彦  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70436450)

研究分担者 妹尾 渉  国立教育政策研究所, 教育政策・評価研究部, 総括研究官 (00406589)
當山 清実  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (20760804)
波多江 俊介  熊本大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (70733715)
梅澤 希恵  国立教育政策研究所, 国際研究・協力部, 研究員 (70770890)
網谷 綾香  京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (90404110)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2025-03-31
キーワード教育学 / 教育政策 / パネルデータ / 教員人事 / 職場適応 / 調査フィードバック
研究実績の概要

2023年度は、これまで収集してきた調査データ(教員を対象とする追跡調査(パネルデータ))の分析を継続し、自治体向け・学校(管理職)向け・教員向けのフィードバックを継続した。
調査対象となったそれぞれの地域において対面形式でのフィードバックを実施した。多くの地域では管理職向けの研修会として知見の還元と学校経営に関する啓発を行ったほか、市町教委や教育事務所を対象に、初任期・中堅教員向けの研修のあり方や、職員の職場適応を促す学校経営の支援について意見交換を行った。
これとあわせてWeb会議システムを使った管理職等向けのフィードバックのほか、学校向け・教員向けに配布物を作成・送付するフィードバックを継続しつつ、その受け止めや反応を探ることで、調査に関するフィードバックの手法・対象について、そのありかたを検討することができた。
フィードバックの内容として、たとえば学校(管理職)及び教育行政に向けては、職員が所属校の組織に適応できているかどうか(上司部下関係・同僚関係が順調かどうか)によって、力量形成のみならずメンタルヘルスの動向にも違いが見られることを示した。また新たにメンタルヘルスの状況を説明する変数としてストレス耐性(首尾一貫感覚)に着目した分析を継続し、さまざまな経験を前向きにとらえてキャリアに活かす方策について、ヒントを示すとともに現場担当者との間で検討を継続した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

データの分析やフィードバック内容の吟味については、当初想定のペースに戻ったが、調査自治体や学校に向けたフィードバックについては、先方の「コロナ対応」による活動制限が影響し、やや遅れている。具体的には、フィードバック内容を伝達する機会は定期的に確保できたものの、分析・研究の深化につながるような打ち合わせ・研究会の十分な実施に至ることができなかった。

今後の研究の推進方策

調査対象自治体・学校については、コロナ禍とその後の学校活動の揺り戻しに限らず、一連の「学校における働き方改革」の諸施策や、教員募集の低倍率化や「教師不足」の発生など、パネルデータ収集期間中にさまざまな変化を経験している。
これらが学校・教員にどのような影響を与えているのかの分析を継続し、この分析によって判明した職能開発・組織適応上のポイントを調査対象自治体・学校と確認・検討し、研修開発などに着手したい。

次年度使用額が生じた理由

当初研究計画に比べて、調査対象自治体・学校との研究協議の機会が十分取れず、2024年度に改めて機会を調整する必要が生じたため。
したがって使用計画とついては、研究協議に向けた準備(物品等)と、研究協議の実施に要する費用(旅費等)を予定している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 小学校管理職とジェンダー研究の展望-都道府県の違いに着目して2024

    • 著者名/発表者名
      寺町晋哉 , 跡部千慧 , 瀨川朗 , 高島裕美 , 波多江俊介 , 濱貴子 , 楊川
    • 雑誌名

      宮崎公立大学人文学部紀要

      巻: 31 ページ: 53-76

  • [雑誌論文] これからの校長の資質・能力(第11回 これからの校長の選考のあり方)2024

    • 著者名/発表者名
      川上泰彦
    • 雑誌名

      教職研修

      巻: 618 ページ: 54-55

  • [雑誌論文] 学校管理職の広域人事状況-教育の機会均等と職能成長の視点から-2023

    • 著者名/発表者名
      西山 高史、川上 泰彦
    • 雑誌名

      兵庫教育大学学校教育学研究

      巻: 36 ページ: 201~209

    • DOI

      10.15117/0002000131

  • [学会発表] 小学校管理職への昇任をめぐるジェンダー・パターン─校務分掌上の主要補職に着目して2023

    • 著者名/発表者名
      波多江俊介 , 寺町晋哉 , 跡部千彗 , 木村育恵 , 瀬川朗 , 高島裕美 , 濱貴子 , 楊川
    • 学会等名
      日本教育社会学会
  • [学会発表] 小学校管理職をめぐるジェンダー・パターン研究の動向と展望2023

    • 著者名/発表者名
      寺町晋哉 , 高島裕美 , 木村育恵 , 波多江俊介 , 濱貴子 , 楊川 , 跡部千彗 , 瀬川朗
    • 学会等名
      日本教育社会学会
  • [学会発表] 教員採用年度と勤務環境・職能の変化について2023

    • 著者名/発表者名
      妹尾渉 , 川上泰彦
    • 学会等名
      日本教育行政学会
  • [学会発表] 地方教育行政におけるリスケーリング―地方分権改革と政府間の相互補完性2023

    • 著者名/発表者名
      徳久恭子 , 川上泰彦 , 本多正人
    • 学会等名
      日本教育行政学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi