研究課題/領域番号 |
20K20840
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
大高 泉 常磐大学, 人間科学部, 教授 (70176907)
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研究分担者 |
石崎 友規 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (60747020)
柿澤 敏文 筑波大学, 人間系, 教授 (80211837)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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キーワード | 視覚障害生徒 / 理科授業 / 視覚特別支援学校 / 教材 |
研究実績の概要 |
研究代表者の大髙泉は、第41回日本視覚障害理科教育研究会(JASEB)(7/24)と「科学へジャンプ地域版フォーラム2021」(12/25)に参加し、視覚障害生徒に対する理科授業・教材、特に実験教材と実験の進め方・実験指導の実際(動画)について情報を収集した。研究分担者の柿澤敏文は、2021年2月に実施した弱視学級調査を分析し、研究成果を2022年1月に口頭発表した。また2020年7月実施の全国盲学校調査結果を学会口頭発表し、研究報告書を2022年3月に発刊した。研究分担者の石﨑友規は、JASEB第41回研究大会に参加し、視覚障害理科教育の教材開発の動向を探った。また、科学的探究能力に関する論文をまとめた。 研究協力者の武井洋子(筑波大学附属視覚特別支援学校教諭)は、「ブタの臓器を用いた観察-肺(その1)-」を日本視覚障害理科教育研究会第41回研究大会で発表した。研究協力者の柴田直人(筑波大学附属視覚特別支援学校教諭)等は共同研究として、「新型コロナウィルス感染症による休校や制限による指導が困難な点とその改善策」、「タブレット等のICT機器を活用した指導について」、「生徒が理解しやすく、安全に行える観察や実験について」を発表し、また、「中学部点字教科書編集」について日本視覚障害理科教育研究会第41回研究大会で発表した。研究協力者の鳥山由子(元筑波大学教授)、武井洋子は、視覚障害児童生徒のための理科教材の工夫と実践について研究成果を出版した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため、筑波大学附属視覚特別支援学校の理科授業を実際に参観・収録することができなかったためである。ただし、当附属の教員である研究協力者の武井洋子、柴田直人は本研究課題に関する研究を精力的に推進し、その成果を関連学会で公表したが、関連学会はいずれもリモート開催で、関連情報の収集、研究協議が十分展開できなかったためである。
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今後の研究の推進方策 |
筑波大学附属視覚特別支援学校に所属している研究協力者は、視覚障害生徒に対する理科授業を実践し、各種の教材等を開発を進めているので、その分析、理論化を進める予定である。研究代表者は、所属研究機関を常磐大学から筑波大学人間系へ変更し、研究分担者の柿澤敏文や筑波大学附属視覚特別支援学校との連携が一層円滑になると思われる。世界的に最も進んでいるといわれている日本の視覚障害生徒に対する理科授業の実践(教師の言語的説明と独自の教材との関連等々)を分析し、視覚情報が遮断されている視覚障害生徒を対象にした固有で優れた理科教授・学習ストラテジーを理論化・系統化することに焦点化して進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、筑波大学附属視覚特別支援学校の理科授業の観察・収録等のための出張旅費、消耗品等の経費、コロナ禍のため関連学会がオンライン開催となり、予定していた学会参加・発表のための出張旅費等が使用できなかったため。2022年度のコロナ感染状況にもよるが、筑波大学附属視覚特別支援学校の理科授業の観察・収録等のための出張旅費、学会参加・発表のために使用するか、それが不可能な場合は、筑波大学附属視覚特別支援学校の理科授業の教材開発に使用する予定である。
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