研究課題
1. 広島県の宮島では、直交する花崗岩の節理により頂上付近に直方体の岩塊を生じる。その後風化により沢へ落下し、集中豪雨などにより土石流の原因となる。土石流で運ばれた巨石群は、流路に沿って川床から川岸に風光明媚な景勝地となり、奈良時代からの繁栄をもたらしている。そこで、人命や生活手段を奪い去る一瞬の自然災害が、後に人の心に安らぎや感動を与える景観を生み出すことを、体系的に理解・学習するための巡検コースを開発した。火山と温泉の関係と同様に、稀有な土石流と景観の関係に思いをいたす巡検コースは、中学校の遠足時の総合的な学習に取り入れられ、防災士の学習にも活用されている。魅力的な景観を有する地域での活動を通して、自然に対する畏怖とその恩恵とともに、災害のメカニズムに対する積極的な学びにつなげることができた。2. 本科研で作成された教材を、地域創生と危機管理学、地学実験、専門職連携演習、学生のボランティア活動などで活用し、防災教育の意義とスキルを効率的に理解したか、防災に対する積極性に繋がったかを検証し、論文として公表した。3.防災・減災の基本は住民同士のコミュニケーションであるが、発話が少なくなりがちな独居高齢者に発話を促す為のTalking teddy bearを開発した。現在はスタンドアロンで動作しているが、将来的には生成型AIとの連携も視野に入れ、生活支援や身体的・心理的な困難に対しての相談や通報に至るまで、広く応用が期待できる。広島県で生まれ、広島国際大学から世界へ広まった感性工学について、世界中の感性工学研究者の将来展望としてヘルスケアと高齢者対応の重要性が共通認識されており、国際的な協調をもって取り組むべき課題となっている。以上の取り組みにより、各種災害に対応した国家強靭化に資する人材としての貢献を、強く志望する小学生から大学生、社会人までの集団を育成できたと考えている。
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すべて 雑誌論文 (20件) (うち国際共著 2件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 17件)
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