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2023 年度 実施状況報告書

発達障害のある子どものキャリア発達支援に向けた家庭教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K20858
研究機関独立行政法人国立特別支援教育総合研究所

研究代表者

榎本 容子  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 発達障害教育推進センター, 主任研究員 (00510596)

研究分担者 清野 絵  国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害福祉研究部, 研究室長 (00584385)
坂井 直樹  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 情報・支援部, 主任研究員 (70824671) [辞退]
井上 秀和  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 発達障害教育推進センター, 総括研究員 (60846608)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2025-03-31
キーワード発達障害 / キャリア教育 / 家庭教育 / 教育と福祉の連携 / トライアングルプロジェクト
研究実績の概要

本研究の目的は、発達障害のある子どもの就労を見据え、教育や福祉との連携のもと、学齢期から家庭で取り組めるキャリア発達支援(以下、家庭教育)プログラムを開発することである。
2023年度は、まず、家庭教育プログラムの充実に向けて、保護者が置かれている状況についての聞き取りを行った。この結果、発達障害のある子どもの保護者は、わが子のライフステージについての見通しを持ちづらいこと、合理的配慮の要請に当たりためらいや不安があることが把握された。このために、プログラムの教材にロールモデルとなる発達障害のある人の事例や、先輩保護者の体験談等を付加できるとよいことが確認された。
続いて、「家庭教育プログラム」の家庭での活用を見据えた、意見収集及び検討を進めた。この結果、プログラムの教材の利用対象者は、「働くことができる可能性を持ちつつも、障害特性による生きづらさを抱えている小学校低学年から高校生までの子どもの保護者」とし、教材のコンセプトは、「専門的な知識を持たない保護者であっても、わが子の特性に寄り添いながら、日々の家庭生活でのかかわりを工夫したり、より丁寧に取り組んだりすることで、就労に向けた基本的な力を少しずつ、無理のない形で育んでいくことができるよう、そのためのヒントを提供できるもの」とした。その上で、無理のない家庭教育に向けて、放課後等デイサービス等の関係機関との連携による、開発教材を用いた家庭支援の進め方について検討された。また、開発教材について、保護者に対しより具体的に情報提供したり、家庭教育の取組に当たっての保護者の負担感を軽減したりするための改修点が見出された。このために、内容に対応したイラストの配置を充実させた。
今後、2024年度(補助事業期間延長申請)に、関係機関と連携した家庭支援を想定した上で、2023年度に作成した調査項目を用いたプログラムの効果検証を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍により研究活動の遅延が生じたため。さらに、無理のない家庭教育に向けて、教材の改修及び家庭での適用実践に向けた調整に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

今後は、関係機関と連携した家庭支援を想定した上で、開発教材を用いた支援の進め方と、その効果について検証を進めていく。また、課題解決に向けた具体的方策について検討していく。

次年度使用額が生じた理由

無理のない家庭教育に向け、慎重に教材の改修及び家庭での適用実践を進める必要があるため。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] Textual Requirements for High School Students with Developmental Disabilities: Text Analysis About Assessing Educators and Employment Support Professionals in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Kai Seino, Yoko Enomoto, Shiho Miyazawa
    • 雑誌名

      Journal of Developmental Disabilities Research

      巻: 1 ページ: 1-17

  • [学会発表] 大学と企業が連携した発達障害学生への就労を見据えた支援の課題と展望2023

    • 著者名/発表者名
      榎本容子, 清野絵, 武澤友広, 井戸智子, 宮澤史穂, 知名青子
    • 学会等名
      日本発達障害学会第58回研究大会(自主シンポジウム)
  • [学会発表] 発達障害のある学生の採用に当たり企業が重視する事柄とは①-「一般雇用」「障害者雇用」別の選択式回答の結果から -2023

    • 著者名/発表者名
      榎本容子, 清野絵, 宮澤史穂
    • 学会等名
      日本発達障害学会第58回研究大会 (ポスター発表)
  • [学会発表] 発達障害のある学生の採用に当たり企業が重視する事柄とは②-「一般雇用」「障害者雇用」別の自由記述回答の結果から -2023

    • 著者名/発表者名
      清野絵, 榎本容子, 宮澤史穂
    • 学会等名
      日本発達障害学会第58回研究大会 (ポスター発表)
  • [学会発表] 発達障害のある学生の教育から就労への移行支援のための研修教材の開発2023

    • 著者名/発表者名
      清野絵, 榎本容子, 井戸智子
    • 学会等名
      第31回職業リハビリテーション研究・実践発表会(ポスター発表)
  • [学会発表] 家庭と連携した発達障害のある子どものキャリア発達支援の課題と今後の展望:家庭向けキャリア教育の手引きの作成過程から2023

    • 著者名/発表者名
      新堀和子, 大蔵佐智子, 榎本容子, 清野絵
    • 学会等名
      第31回職業リハビリテーション研究・実践発表会(ポスター発表)
  • [図書] 発達障害のある高校生のキャリア教育・進路指導ハンドブックー就労支援編-2023

    • 著者名/発表者名
      榎本容子・井上秀和編著
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      学事出版
    • ISBN
      978-4761929688
  • [図書] 発達障害のある高校生のキャリア教育・進路指導ハンドブックー進学支援編-2023

    • 著者名/発表者名
      榎本容子・井上秀和編著
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      学事出版
    • ISBN
      978-4761929671
  • [図書] 「Q自閉症・情緒障害のある児童生徒に対する進路指導実施上の配慮事項を教えてください」,「特別支援教育ハンドブック」編集委員会編,特別支援教育ハンドブック2023

    • 著者名/発表者名
      榎本容子
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      第一法規
    • ISBN
      9784474604438
  • [図書] 「Q自閉症・情緒障害のある児童生徒の卒業後の進路状況について教えてください」,「特別支援教育ハンドブック」編集委員会編,特別支援教育ハンドブック2023

    • 著者名/発表者名
      榎本容子
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      第一法規
    • ISBN
      9784474604438

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公開日: 2024-12-25  

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