古典分子動力学(MD)シミュレーションは、分子構造を計算機上に再現し計算することで分子の種々の物理化学的特性を解析する手法である。古典MDシミュレーションでは原子間相互作用や原子グループ間の相互作用を記述する力場関数、並びに力場関数のパラメータが分子の計算機中での振る舞いを規定するため、適切な力場関数およびパラメータ決定は極めて重要である。本研究では計算コストの低い関数系を計算機に自動で探索させるため、記号回帰のアルゴリズムを分子シミュレーションに合わせて実装し、探索を行った。実際に既存の量子化学計算に基づくデータセットから、古典の力場モデルとしての関数系を作成することに成功した。
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