| 研究課題/領域番号 |
20K20916
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
丸藤 祐仁 東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 助教 (60396421)
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| 研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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| キーワード | ニュートリノ / 火山 / 原子炉 / 地熱 |
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| 研究実績の概要 |
本研究では、地球の地熱の時間変化を正確に見積もるため、地熱生成量中の放射性元素起源部分を正確に測定する必要がある。これには地球ニュートリノの精密測定を行うことが必要となり、最大のノイズ事象である原子炉ニュートリノの見積りの正確さが実現のカギとなる。現在日本各地の稼働原子炉数は少ないものの、稼働中のうち、検出器から最も近い若狭湾の原子炉は一部MOX燃料（プルトニウム燃料）が装荷されている。ウラン燃料に対してプルトニウム燃料はよりニュートリノ生成数は少ないため、この影響がどの程度かを見積もった。現在数値を公表していないため詳細な数値は控えるものの、MOX燃料の装荷が25%~33%程度であった場合、ニュートリノ生成数に対して数%の影響があることが判明した。日本各地の原子炉運転状況を反映した時間変化については現在解析を進めている。また、より詳細な見積りを行うためには原子炉内部の核分裂反応のシミュレーションが必要であることから、燃料計算コードを用いたシミュレーションツールの開発の準備を進めている。
現在カムランド検出器内部には、二重ベータ崩壊事象探索のため、キセノン含有液体シンチレータを保持したナイロン製のバルーンを設置している。2018年に設置したこのバルーン自体に放射性不純物が含まれていれば地球ニュートリノ観測のノイズ源となるが、以前設置していたバルーンと比べ1/10に改善しているため、影響は少ないということを確認した。
今年度は噴煙を測定するための水蒸気測定装置の借用はかなわなかったものの、東北大学地震・噴火予知研究観測センターおよび情報通信研究機構の研究者達と、水蒸気測定装置の開発と運用、観測サイトについての相談を進めている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
火山の噴煙観測について観測装置のテストを行う予定であったものの、COVID-19の影響で移動が難しく、他研究機関と共同で作業を行うことができていないため。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度前半もCOVID-19の影響が予想されているため、ソフトウェアの開発とを優先して進め、年度後半から装置のテストを行うことを予定している。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
火山の噴煙観測について観測装置のテストを行う予定であったものの、COVID-19の影響で移動が難しく、他研究機関と共同で作業を行うことができていないため。
来年度もCOVID-19の影響が予想されるものの、前半に周辺機器の設計や製作を行い、後半に観測装置のテストを行うことで計画を進める。
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