• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

試料観察革命:革新的X線CT技術による非破壊3次元化学組成強度分布測定への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 20K20941
研究機関金沢大学

研究代表者

森下 知晃  金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (80334746)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
キーワードX線CT / カンラン岩
研究実績の概要

従来のX線CT像の撮影による従来手法の結果:鉱物種は異なるものの同程度の密度である鉱物を含む岩石について、花崗岩、超苦鉄質岩2種について測定を行い、これから行う新しい分析手法との比較を行うデータとした。超苦鉄質岩石の場合、密度が高く少量含まれているクロムスピネルに関しては優位に見分けることができた。しかし、カンラン石、直方輝石の違いを検出することができなかった。
新しい分析手法の基礎データ取得:まず最初に、新しいシステムを用いた予察的X線C T像の撮影を行った。その結果、試料のサイズが大きかったため、現行システムでは試料を透過して見ることができなかった。そのため、まずは、最適なサイズを検討するべく、単一結晶からなる砂を用いて、形を整形し、サイズのコントロールができる状態で測定を行い分析ができるサイズの決定を行った。その結果、現行システムでは1cm未満の固体について引き続き測定を行うこととした。
新しい分析手法の評価:従来のX線CT像では測定がこんなんであったカンラン石、直方輝石について新しい分析手法の評価を行った。いずれの場合においても、低エネルギー側での測定が困難であることがわかった。つまり、元素ごとの空間分布を明らかにすることは困難である。一方、高エネルギー側での分析において、分析結果を合わせるような鉱物端成分の鉱物組成を推定している。特に直方輝石に関して、実際の化学的特徴にフィットした結果が出ており、継続的に評価を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は新しい分析装置の試みであり、固体試料に応用するのは初めてであったので、まずは、測定条件の決定とその決定にあたる理由について検討することとした。この分析に時間がかかった。その結果、新しい分析装置の導入とその評価が遅れている。

今後の研究の推進方策

化学分析値の違いによるX線CT像の高エネルギー側の結果を用いた化学組成見積もりの向上:得られたX線C T画像の高エネルギー側でのデータを比較して、ある程度主要元素組成が特定できると仮定して、シミュレーション結果と回帰計算で一番フィットするものを選び、それらのフィットする化学組成データと実際の分析値の比較を行い、非破壊で内部構造の主要元素組成の測定とその評価を行う。
新しい検出機器の導入:より計測時の測定状況をよくするために、新しい検出器を導入する予定を検討している。これによって固体試料への応用範囲の拡大も期待されるk。このことから、新しい検出器の成果について評価を行う。
測定試料の化学組成分析:X線C Tから予想される化学組成値と実測値が正しいかを評価するために、金沢大学設置の科学分析装置を用いて、実験に使った鉱物の化学組成の特徴を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

予備実験により、導入予定であった検出器に再検討が必要であることがわかったため、追加の予備実験を行い、次年度に購入を行うこととしたため。」

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi