本研究では金沢大学で開発が進められている光子係数型CT(フォトンカウンティングフォトンカウンティングCT:PC-CT)を岩石試料に初めて適応することを目的として行われた。その研究成果は、以下のようにまとめることができる。1)通常CTよりも適切なエネルギー帯を選ぶことで、よりコントラストのついた画像が得られる。2)平均CT値に加えて、エネルギー帯ごとのCT値を用いた平均CT値の差の平均という新しい判断基準を使うことで、分別する鉱物情報があれば、それらをCT値から分別できる可能性が見出せた。これらの結果は、PC-CTが非破壊での岩石内部構造観察に通常CTよりも有用な情報を与えてくれることを示した。
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