本研究では、沸騰と水分解の類似性に基づき、熱伝達率や臨界熱流束(CHF)を改善する方法により、水電解の運転上限である臨界電流密度(CCD)を向上できるかということに着目した。これまでハニカム多孔板(HPP)を用いると、毛細管力と気液の経路分離という2つの効果により、沸騰CHFが改善されることが知られている。本研究では、CHFの改善に成功したHPPを用いた冷却法をアルカリ水電解に適用した。その結果、毛細管力なし(CCD:5.1A/cm2)に比べ、CCDを約1.3倍(CCD:6.6A/cm2)に向上させることに成功した。
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