研究課題
自ら電波を発することなく、町中にあふれる電波を使い、腕時計やスマートフォンに内蔵できる小型レーダ受信装置による「どこでもレーダ」は計測を意識しないデータ取得に特長をもつ。「どこでもレーダ」により地下空間のデータを大量に蓄積し、AIによる自動判別とともに「地下空間3次元情報マップ」の創出をめざす。現在Google Earthのような地上空間の空間情報が大量に流通するが、その地下版を構築する。Google Earthは海底地形構造を表示するが地中構造は表示できない。ビッグデータの取得とAI解析は自然災害、通行中の道路、橋、トンネルの安全モニタリングなど、安全な社会の構築を実現する。任意の位置における高精度データを取得するためのレーダ装置の開発と計測による実証実験を進めた。直交偏波を計測可能なフル・ポーラリメトリック地中レーダを開発、試作装置を完成し、実データを計測し、3次元可視化するソフトウエアを開発した。またフルポーラリメトリの性質を利用し、偏波の効果を検証した。同時に、RTK-GNSSをGPR計測と同期することで、測線を設置すること無く任意の走査を行いながらデータ計測を行い、3次元可視化する実験を進めた。特に3次元地表面に於いても計測が行えることを示すため、さきたま古墳群愛宕山古墳において実証実験を行った。Google-mapとの連携は昨年度実証済みである。
2: おおむね順調に進展している
従来型のレーダに関しては、計画を上回る性能のレーダを開発した。RTK-GNSSを利用したGoogle-mapへの画像化も順調である。
現在の研究を進める。受動型レーダについても同時進行をめざす。
コロナ禍による出張への制限があったため。
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信学技報
巻: vol. 121, no. 126, AP2021-33 ページ: 55-60
IEICE Tech. Rep.
巻: vol.121,236 ページ: 149-154
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