研究課題
複数の超音波源から発せられる異なる周波数の超音波に対してその伝搬の様子の3次元動的変化をナノメートルオーダで計測しかつ,その周波数も計測が可能な技術を創生することを目的として,3次元画像表示技術であるホログラフィを応用した計測法の創成し,その実証システムを設計し構築した.また,構築したシステムにより,複数の超音波源から発せられる異なる周波数のそれぞれの超音波伝搬の様子の動画像記録と周波数の同時計測能力を実証した.目的とする技術を実現ために,記録物体を超音波とするマッハツェンダ干渉計を利用したディジタルホログラフィシステムを設計した.光源には連続波レーザ,ホログラムの記録には偏光高速度カメラを用いて構成した.構築システムにより,2台のスピーカからそれぞれ39.5kHzと40.5kHzの周波数の超音波を発してその伝搬の様子を毎秒10万コマの速度で記録し,その複素振幅動画を再生した.その結果,それぞれのスピーカから発せられ空気中を伝搬する超音波の動画イメージングに成功した.さらに,それぞれのスピーカから発した超音波伝搬の複素振幅動画像のうち,それぞれの位相動画像に対して各画素を時間的にフーリエ変換し周波数フィルタリングすることにより位相動画像の時間周波数を求めることで,それぞれのスピーカから発せられる超音波の周波数を計測した.その結果,得られた動画像から,それぞれのスピーカから発せられる超音波の周波数も得られることを実験的に確認した.さらに,複数のスピーカから発する,異なる周波数を持つ超音波のそれぞれの伝搬の様子を識別できるように,1つの動画像内で,それぞれの超音波が伝搬する様子を異なる色で示すための可視化システムを構築した.2台のスピーカから発せられる,39.5kHzと40.5kHzの周波数の超音波に対して実験を行い,構築システムの有効性を確認した.
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
Applied Optics
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http://www.cis.kit.ac.jp/~awatsuji/index-j.html