本研究では、分光放射照度の数値シミュレーションを応用し、植物の光合成と相関が高い光合成有効光量子束密度を建築の3次元モデルソフトを利用して計算する手法を開発した。実測値と計算値を比較することで、開発した手法の予測精度が高いのことを検証した。また、農学の分野でも知見の少ない、観葉植物の居室内での適切な光環境について、グロースチャンバーを用いた実験を行った。オフィスを模擬した3つの照明条件で観葉植物を約半年間栽培し、生育に必要な光量を明らかにした。以上の研究により、在室者の快適性や知的生産性の向上を意図した屋内緑化について、植物の持続的な生育を可能にする室内光環境の評価法や条件を示した。
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