逆磁歪効果を利用した振動発電は、身の回りの振動から電気エネルギーを得るエネルギーハーベスティング技術である。IoTデバイス用小型電源への応用が期待されているが、さらなる用途拡大に向けて、発電電力の飛躍的な向上が熱望されている。本研究では、結晶配向制御されたFe-Si合金多結晶である方向性電磁鋼板に着目し、大型振動発電デバイスへの応用研究に取り組んだ。その結果、ユニモフルU字型デバイスの寸法を等アスペクト比で4倍にすることで、平均電力は約131倍となることが明らかになった。つまり、デバイスの大型化は発電特性の向上に効果的であり、方向性電磁鋼板は高出力の大型デバイスへの応用が期待できる。
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