電気を駆動力とした電解酸化手法は重金属を用いた有害な試薬が不要であり、常温・常圧条件で反応が進行することから省資源・省エネルギーを実現する環境負荷の少ないプロセスとして大いに期待される。しかし、電解反応は二次元界面での反応であるため、従来のビーカー等を用いたバッチ式電解酸化ではスケール収率の向上に難がある。この問題を改善すべく、本研究では反応装置としてカラムフロー電解セルを採用した。当該セルの極めて大きな電極面積、連続合成に適した流通型リアクターといった特長を活かすとともに、カラムフロー電解セルに金電極触媒を修飾することで高効率なアルコール酸化プロセスが構築された。
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