研究課題
挑戦的研究(萌芽)
結晶は社会の様々な場所で用いられており、高品質な結晶や結晶化し難い結晶を作製する方法を見出すことは重要である。本研究では、液晶性をもつ流体において物質を結晶化させることで、等方性溶媒から結晶化させた場合とは異なる形状や性質をもつ結晶が得られる可能性を示した。また、その挙動は液晶素子の界面に形成する配向パターンに依存して変化することを示した。
応用物性
これまでの多くの研究では結晶化させる際の溶媒として等方的な液体が用いられてきたが、本研究では、溶媒のもつ分子配列が結晶化挙動に影響を与えることを示した点で意義深い。液晶は固体と液体の中間に存在する物質の状態であるが、液晶性を発現する材料と液晶に溶解性を示す材料の組み合わせは無数に考えられる。溶媒と溶質の相互作用に分子配向という自由度を加えることにより、結晶化学の新しい展開が期待される。